デキサメタゾン(Dexamethasone)ふたたび著効
あれはやっぱりもしかして覚醒剤か。
疲労がポンととれるからヒロポン。違うか。知らんけど。
デキサメタゾン(Dexamethasone)は覚せい剤ではなくステロイド系抗炎症薬。
これが驚くほど効く。
きょうは、新しい抗癌剤療法‐‐‐Paclitaxel(パクリタキセル)+Ramucirumab(ラムシルマブ)に切り替わって2回目(2週目)の投与日。
2週目はRamucirumab(ラムシルマブ)は休薬で、きょうはPaclitaxel(パクリタキセル)のみの点滴。
ここのところブログの更新頻度も少なかったのから分かるように、強い倦怠感や頭痛や発熱などで、調子が悪かった。
朝起きて何か食べて仕事に行って何とかやり過ごして帰宅して、食事の支度やシャワーを浴びるのも、なかなかにしんどかった。
今朝起きたくらいから、少しマシになったかな?という程度で。
病院に行き、抗癌剤投与前の血液検査と、NP(Nurse Practitioner)との面談。
ここのところの倦怠感や頭痛や発熱、腹部の疼痛、手足の痺れなどの症状を伝える。
前回、抗癌剤切り替えの初回で、息苦しさ、吐き気、発汗などのアレルギー(ショック)反応が出たので、Paclitaxel(パクリタキセル)投与前にこれを抑えるデキサメタゾン(Dexamethasone)の投与量を10㎎から20㎎に増量のオーダーを出しておいたと言われる。
そうですか。
デクサメタゾンは、年明けに調子が悪い時に、(1回分5㎎)を処方されて、暫く服用していたステロイドだ。
これがえらく効く薬で元気にになりすぎて、躁状態になり、夜中に靴を3足も磨いてしまったほどだ。
それの4倍量を点滴するわけか。そうか。
デキサメタゾン20㎎の静注の効果は抜群で、Paclitaxel(パクリタキセル)へのアレルギー反応は全く出ずに、病院を後にした。
担当の看護師さんたち‐‐‐前回アレルギー反応が起こった時に、3~4人が瞬時にわっ!と集まり、直ぐに専門医を呼んでくれたり、酸素マスクを用意してくれたり、吐いてしまいそな時用の袋を持ってきてくれたり、「落ち着いて、ゆっくり呼吸をして!」と適切な指示を言ってくれた人々‐‐‐も帰り際にみな「よかったねー!」「きょうは大丈夫だったね!」などと声をかけてくれる。
私は地味なアジア人のヲッサンだけれれど、あの病院ではアジア人患者は殆ど見かけないし、1年以上も通っているプロ患者だから、もう殆どのスタッフを顔見知りになってしまったのだ。
Hospital というのはやはり Hospitality なのだな。
それはさておき。
デキサメタゾン(Dexamethasone)の効果。
抗癌剤の投与時にアレルギーが出なかったのは良かったとして。
帰宅してふと気づくと、食欲もあるし倦怠感が無くなり、手足の痺れも軽減、お腹の疼痛さえも軽減している。
やっぱりこれはヤバい薬だ。
元気になるのは良いのだけれど、なり過ぎて躁状態になり、夜は眠れないし、ネットで要らんものを買ったり、あまり考えずに株式の売買をやらかしたりしがちでヤバいのだ。
わたくしの好きな作家のひとり北杜夫氏は、躁鬱病が有名で、その影響下にあった彼の作品の数々の陰影は素晴らしいものがある。その彼が「躁状態」のときに株式の売買を売り返して「破産した!」という記述が多くのエッセイ作品に逸話として出てくるのを思い出した。
わかる。
いつもは22時くらいには寝るのだけれど、きょうは日付が変わろうという時刻なのに、目が冴えてこうしてブログを書いている。
今夜は睡眠薬を服用しないとまず寝付けないだろう。
案の定、ネットでいろいろ買い物をした。まぁ、家人の飲むワインとか、常備しているサプリの補充だとか、要るものだから無駄な買い物ではないのだけれど。
あ、あとNYの紀伊国屋にカナダのガイドブックのオーダーをかけた。
少し高いけどまぁ人生長くないし、いいか!とポチってしまうのが躁状態だ。
明日あたりから、5~6件の配達がドサドサと届くことになる。
愉快だ。
デキサメタゾン(Dexamethasone)は長期作用型で、「半減期」は、36時間から54時間とある。
2~3日は元気な「躁状態」が持続するかもしれないということだ。
悪くはない。
9月の末に旅行に行こうと思っているけれど、きのうぐらいの体調だと、ちょっと体力もつかな、レンタカーを長時間運転するのもシンドイな…と思っていたのだけれど、この覚醒剤、もといデキサメタゾンがあれば大丈夫な気がしてきた。
来月に緩和ケア専門医とのアポを入れたので、旅行や薬全般について相談しようと思う。
この緩和ケア医は、年明け頃の私の全不調を救ってくれたひとで、私も家人も、全幅の信頼を置いている。
とにかくこちらの話を良く聴いてくれて、的確な指導と投薬をしてくれるひとなのだ。
病院の植え込みの木に生えていた、猿が腰かけそうなキノコ。
あれ、そういえばサルノコシカケって、むかし「癌に効く!」とか言ってブームになっていなかったかな?
ググると出てくるなぁ。
昭和の話が多いけど、そんなに効くのならば、令和の今頃、標準治療の選択肢に入っていても良いと思うのだけれど。