Moving Saleでパン焼き器を手に入れる
$20ということで買ってみた。
売主さんは日本人のかたで、オマケに未開封の粉(しかもいいやつだ)やひじき(しかもこれ高いやつだ)や、きな粉や寒天もくれた。これらだけでも$20はする。
日本に帰国されるのかな。
パン焼き器はアメリカ仕様の120Vだし、大きくて重いので、日本に持って帰るのは現実的ではないのだろう。
当地では、駐在や研究者のひとも多く、彼らは大体3〜5年で帰国するので、比較的質の良い中古家電や家具などの出物がこうしてMoving Saleで安価で手に入る。言い換えれば「買い手市場」の感がある。
思えば。これまで炊飯器やグリルパンや魚焼き器も全てMoving Saleで安価で手に入れた。それから今や家宝となった「けむらん亭」も。
それはさておき、ものは試し、早速パンを焼いてみた。
売主さんは、「付属のマニュアルのレシピは美味しくない」ので、このパン焼き器で美味しく焼けるレシピが載ってるウエブサイトまで教えてくださった。なんて親切なひとなんだろう。
そのとおりに材料を入れて焼いてみる。
おおお!
うまく焼きあがった感じがする。
一晩おいてから、朝食にトーストにして食べたらこれが美味かった。
サクッとモチっとしていて、まさに日本の食パンだ。
もう一発で$20の元をとったような気がする。
家人も目を丸くしてこれは美味しい、もうパンは買わなくていいんじゃない?と宣った。
まぁ、いままで機械捏ねして角食パン焼き型で焼いていた食パンも美味しいけど、手間が全然違う。
型で焼くパンは、機械捏ねのあと、発酵の見極めやガス抜きや整形など目が離せず手がかかるし、夏場はオーヴンの熱で暑いけれど、このパン焼き器は全自動、材料を全部入れてスイッチを押して放置するだけだ。
なんて手軽でラクなんだろう。晩酌をしているうちにパンが焼きあがる。
カンドーした。
実はむかしベーカリー兼ケーキ屋で働いていて、インチキ職人だった身としては、パン焼き機だけは少しナナメの目線で「ケッ」と思っていたのだけれど、あっさり日和る。
なんだか凄い文明の利器を手に入れてしまった感がある。
こんどはレーズンのぎっしり入ったパンでも焼こうと思う。
シナモンの入ってないやつ…アメリカではレーズンのパンというと、阿呆みたいに必ずシナモンが入っているけれど、私はシナモンがあまり好きではないのだ。
クシャミが出る。あれは何だろう?