断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

外交的なひとと内向的なひと

長い話を短くすると、出掛けて人に会ってお喋りしたり活動するのが好きで、それで元気になるタイプの人も居れば、出掛けるのは基本的に億劫だし、人と会って喋ったり共同作業をするのが好きではなく、グッタリと疲れてしまうタイプの人も居るということだ。です。

もちろんハッキリと2つのタイプに分かれるというわけではなく、どちらかと言えば、という人も多いだろうし、趣味と気が合う相手とならば出掛けるし共同作業も苦にならないという人も居るのでしょう。

どちらが良い悪いというわけではなく、合うか合わないかという話で、これに素早く気づいて意識して人間関係を構築しないと、ストレスでグッタリ疲れてしまうということだ。です。

学問の専門や仕事やパートナーなど、他人様が絡む人生の大きな部分の選択で、ここを誤るとかなり生きづらい事になるのではないだろうか。

英語で言うと"Extravert" と“Introvert"とかなんとか。持って生まれたものに環境要因で身につけた気質というか性格の要素のひとつでしょう。

先日、人に呼ばれて、2年ぶりくらいに人様の家で食事をご馳走になった。グッタリと疲れた。そうなのだ。私は内向的で、人と会ったり喋ったりするのは基本的に疲れるのだ。

ウチは家人ともどもこれで、出掛けて他人様と長時間食べたり喋ったりというのを好まない。疲れるからだ。ウチで楽な格好をして、テキトーにツマミでも作って、好きに酒を飲んで、眠くなったら寝てしまうという、やる気のない楽な暮らしを好む。

先日呼んで下さった人は、家人の仕事上でお世話になった人で、むかし、いちどウチにお呼びして、私の料理を食べて頂いたことがある。その方が弁当や惣菜の宅配のビジネスを立ち上げて、業務拡大のために私に声をかけて下さったのだ。

いやいやいやいや。私は病み上がりだし、本業と家事で休みの日は休みたい。そんな元気は無いのだ。けれども菓子屋でケーキやパンを焼いていた経験から、むかし家人がお世話になったご縁もあるし、命拾いしたことだし、何か少しお役に立てるのならばと意を決して出掛けたのだった。

気圧される。というのはああいう事で、エネルギッシュに自分の料理やビジネスについてマシンガンのように喋りながら手際よく美味しい料理をどんどん出してくる。最期に抹茶まででてきて、「やっぱりお喋りしながら食べると楽しいわね〜♪」とおっしゃる。凄いエネルギーだ。彼女は数年前にパートナーを亡くされて独り暮らしではあるものの、仕事で幅広い人と付き合いがあり、喋る相手には困らないはずなのに。居るんだこういうエネルギッシュな人が。というか、アメリカで出会う日本人は、むしろこういうタイプの人が多い。志と意志と目標意識が高くて実行力があってポジティブ。まーそうでないとこの国ではなかなか生きにくいということもある。さして志も無く、なーんとなくアメリカに来てまー食べていければ良いかな〜とボンヤリと居着いてしまった自分とは真逆のタイプの人々だ。アメリカに居る日本人には見かけないタイプですね、とよく言われる。褒め言葉ではないというのはわかる。知らんけど。

いっぽう家人は、今でこそ出掛けずに家でヨレヨレのTシャツを着て過ごしているけれど、勉強したくてアメリカに渡ってきた人だ。で、もう勉強したから気が済んだ。あとはゆっくり人生を過ごすのだと言う。なんというか、メインバッテリーが切れたボイジャー2号のように、なんとなく果てまで飛行中といった風情だ。あ、なんか我ながら例えが上手いな。知らんけど。

いやしかし早くリタイアして、静かに犬と暮らしたい。小さな菜園をやって、味噌や梅干しを作って食いたい。庭にピザ窯を作って、気が向いた時に焼いてムシャムシャ食べたい。

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