断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

抗癌剤投与後の血液検査と放射線医との面談

血液検査

 

1回目の抗癌剤の投与を受けてから5日経った。

点滴は週1回で、次の投与の2日前の、血液のいろんな数字が下がりきっているタイミングで血液検査と問診をして、様子をみるらしい。

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WBC(White Blood Cell Count)白血球が基準値(3.5)を、わずかに下回る。治療が始まる前の数字を見たら、5.1と正常値だった。

放射線や抗癌剤というのは、確実に身体に影響を及ぼすものだ。自分は例外でもなんでもなかった。放射線の影響で、虹色の頭髪が生えるとか、12ヵ国語を突然ペラペラ喋りだすかも、などと冗談を言ってはいけない気がしてきた。申し訳ありませんでした。

白血球とくに好中球の数字が下がりすぎると、免疫力が下がって、よろしくない事態になるであろうということは、医者でなくても察しが付く。新型コロナ流行のご時世に、わりと困ったことだけれど仕方がない。癌の進行かコロナか選べと言われたらコロナ一択だ。

続いて看護師(NP: Nurse Practitioner)との面談。

Nurse Practitionerというのは、アメリカの「上級」看護師ともいえる資格者で、ある程度の医療行為が認められており、通常の看護師(RN: Registered Nurse)との区別がある。実際に薬の処方や相談、身体の診断もされた。

前回の抗癌剤投与のさいに、低血圧や発汗や吐き気などのリアクションがあったことは記録されており、次回投与の前に、Dexamethasoneというステロイドを20mg量(当初の処方5mgの4倍)ずつ、抗癌剤投与予定時間12時間前と6時間前に服用するようにとの指示があった。また薬局に薬を取りにいかなければならない。さっき調べたけれどあれは抗癌剤に対するインフュージョンリアクション(過敏正反応)、悪くすればアナフィラキシーショックだったのではないかと思う。明日の2回目の抗癌剤の点滴の前に、ステロイドを当初の処方の4倍量を飲んで来いと言われたのも合点がいく。

 

放射線医との面談 

あわせて、これまでに放射線の照射を都合5回受けた。

体調に変わりはない。疲れやすいということもないし、発熱も筋肉痛も関節痛も吐き気も脱毛も今のところ無い。時々鼻水が出るのは花粉のせいだろう。たぶん。

ただ少し、癌の患部の、食道と胃のつなぎ目のところが、つかえるというか、ゲップしたい感じなのに出ないみたいな感覚がたまにある。

口や食道や胃の粘膜の荒れの薬や、吐き気止めなど処方された薬があるけれど、お世話にはまだなっていない。

食欲もあり、昨夜は大きな冷凍ピザを半分も食べた。タバスコをザブザブかけて。

放射線が終わると、ハリウッド女優さんみたいなひっつめ髪の放射線医が来て(けど、いっさい笑顔が無い)、問診が始まる。

そのゲップしたい感じも副作用だし、放射線と抗癌剤で胃の中の常在菌が死んだり、腫瘍部分が腫れたり荒れたりしてくる作用はこれからだから、予防的にこれこれの薬を飲めと、新たに制酸剤Pantoprazole(40mg)という錠剤と、粘膜保護の液体の薬Protonixという2種類の薬を処方される。調べると、Pantoprazoleは、逆流性食道炎や胃潰瘍、ピロリ菌除菌時の粘膜保護に処方される薬らしい。Protonixも同様の"PPI"(Proton Pump Inhibitor)に分類される薬で、胃酸を抑える薬のようだ。

既に買った吐き気止めの薬2種類と、粘膜荒れ止めのマウスウオッシュと、さっきのステロイドと、薬がずいぶん増えたけれども仕方がない。日本の医療もこんな感じなのだろうか。いま数えたら薬のプラスチックボトルが6つあった。6つか。

とまれ。

手術前の放射線&抗癌剤治療の1週目が済んだ。明日から2週目に入る。さいわい酷い副作用は無いし、体調も良い。

副作用などはきっとこれからなんだろう、と覚悟しておこう。明日また抗癌剤を点滴されて、インフュージョンリアクションで具合が悪くならなければいいなと思いつつ、処方されたステロイドを服用して寝てしまおう。