断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

ひきつづき抗癌剤治療中

3月になった。

抗癌剤の副作用アゲインだ。

熱こそ出なくなったけれど、やはり抗癌剤投与後2、3日は調子が良くない。怠さ、特に足のむずむず、眠いのに眠れない、胸のつかえ、冷たいものを触ったときた口にした時の手や舌の痺れ、といったところ。じっとしていても横になっていても落ち着かない。下手に薬、大概は向精神薬っぽい「吐き気止め」(処方されているのは「プロクロパラジン」と「ロラゼパム」)を服用すると、車の運転中に眠気がさしたりして危ないので、飲むタイミングを考えなければいけない。しかしプロクロパラジンは、吐き気というか胸のつかえ感にはよく効く。加えて元気が出る薬、トランプ薬とわたくしと家人は呼んでいるデクサメタゾンというステロイドは強烈に逆の作用、元気溌剌になる働きをするから、これも服用するタイミングと量を考えないといけない。薬漬けには薬漬けの苦労というものがある。まぁ癌患者だからしかたがない。

さて3月になった。食道癌を宣告されてからかれこれ1年3か月ということだ。食堂や胃は切ったけれど、癌は肝臓に転移しており、いまは抗癌剤治療の5クール3回目を終えたところ。立派なステージ4の癌患者様だ。次回の面談あたりで医者からのオーダーが入り、抗癌剤の効果をCTスキャンか何かで診ることになるのだろう。その後の治療方針はその結果次第だろう。わからない。

生体検査遺伝子パネルの結果も出ており、わたくしの場合は「HER2」という癌に関係する遺伝子がポジティブということで、これをターゲットにした分子治療がある。

ja.wikipedia.org

のこり2回の抗癌剤治療を無事終えて、いいニュースを聞きたいものだ。ともあれ、できうる限りの最高の標準治療は受させてもらっている。文句はない。

今日明日あたりは体調も回復して調子がよいはずので、仕事を終えて帰宅したら、美味いパスタでも作って、少しだけワインでも飲もうと思っている。

しかし病気が病気なので、いつ病状がどうなるかは知れない。うそっ!?というくらいに寛解を見るかもしれない。そうではないかもしれない。と思いつつ、癌宣告をうけてから少しずつ、身の回りの片づけを継続してやっている。前にも書いたけれど本やCDはあらかた処分した。捨てるか売るか寄付するか。しかし本やCDは日本人が少ない土地なので、二束三文でも売れhあない。捨てるか寄付することになるだろう。

古い書類、税金のファイルしたものなども過去5年分を除いて処分した。山のような紙束だった。…あとはキッチン用具をシンプルに整理するのと、わりと大量にある衣類だろうか。粛々と片づけていきたい。処分処分だ。もし家人をひとり残して死ぬとなると、死ぬほうはハイそれまでヨだけれど、残されたほうの片づけは大変だろうし、寛解を見るにしても、そこでアメリカを引き払うつもりだから、いづれにせよ片づけはしなければならないのだ。飛行機預け入れ荷物のスーツケース2つ分以外は日本に持って帰れない。という決意で。そういう基準というか視点で片づけをやると、捗る捗る。捨てるのに躊躇はするけど、決心はつく。繰り返しになるが今月はキッチンと衣類を重点的に片づけて盛大に捨てていきたい。フライパンなんかいつの間にか6つもあるし。いや7つだ。中華鍋を入れたら8つだ。

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「鯛焼き器$8」と売りに出しても買い手がつかない。日本のメルカリが羨ましい。