断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

独立記念日

アメリカの首都近郊に20年以上住んでいながら、出かけて花火を観に行ったことがない。

理由はふたつ。

人混みとお祭り騒ぎが苦手なのと、アメリカの花火はどうしたってショボいからだ。

人混み。

例えば、わざわざNational Mallに出向かなくても、カウンティやシティ単位で、その辺で花火はやる。外に出て観るか、7階のアパート住まいの時はベランダからあちこちの花火がよく見えた。

どかんどかんパチパチ。

観たければNational Mallの花火はテレビ中継されいる。わざわざ人混みに出掛ける気が知れない。好きな人は人混みが好きなんだろうけれど。

アメリカの花火は、派手に沢山打ち上げるだけでショボい。美しくない。技術とか技巧とか風情がない。

なんでもかんでも物量でグイグイと伸していく、アメリカらしいといえばアメリカらしい花火だ。進化が無い。10分もみてたら飽きる。

どかんどかんパチパチ。

今の住まいは6階なのだけれど、どうも窓の方角が悪くて、音はすれど、花火が見えた事がない。

年明けくらいに、屋上階の踊り場での見晴らしが良いことに気づいて、ここなら遠巻きに花火が見えるのではないかと今日の日をちょっと期待していた。

アメリカの花火はショボいけれど、やはり独立記念日の花火はアメリカの夏の風物詩だ。

夏至も過ぎて、ちょっとずつ日が短くなっていくものの、夏のど真ん中。コロナも落ち着いて(個人的にはまだ油断ならないと思っているけれど)ガキもといお子様たちは夏休みど真ん中だし、人々はヴァケーションでうかれている。

朝夕の通勤の交通量は冗談みたいに空いている。

わたくしが渡米したのが1999年の秋だから、今年はアメリカに来て21回目の独立記念日だ。

思えばいろいろあったな。それはいろいろあった。

あそこで観た花火、あの場所で観た花火…

直近では、去年の独立記念日は、術後退院間もなく自宅療養中で、まだ腸瘻をつけていた。

部屋で音だけを聞いていたと思う。

dv6.hatenablog.com

去年に比べれば随分良い。と思いたい。

酒もほどほどに飲んだし。

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というわけで、屋上階の踊り場で花火が見られた。7~8年ぶりだ。

Happy Birthday America.