断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

最近の健康状態(覚え書き)

たまには癌患者らしく、健康状態をちょっと記録しておく。

食道癌ステージIIBの切除手術(2020年6月10日)後から間もなく1年。

体調はそこそこ。

でも普通にフルタイムで仕事には行っている。忙しく体を動かすような仕事ではないのが有難い。

職場の保険のカヴァーも有難い。そうでなければアメリカで癌の手術や抗癌剤治療など、とんでもない費用がかかる。(事実、食道癌の入院手術2週間だけで、12万ドル、1,300万円弱の請求書が来た。間違っていない。12万ドル。1,300万円弱だ。殆ど保険がカバーして支払いは100ドルくらいだったけれど。そして抗癌剤や放射線治療の費用はまた別途。)

高い高いと言われるアメリカの医療だけれど、それは保険のカヴァーによる。実際に日本の国保の3割負担よりも安く済んでいるのではないだろうか。有り難い。

さて健康状態。

倦怠感と低血圧による立ち眩みがときどきある。これは両方とも抗癌剤の副作用だろう。ほか、抗癌剤の週は便秘気味。これも末梢神経に影響がある抗癌剤の副作用だろう。それから食欲というか、お腹がすいた!と思うことがあまり無くなった。食道と胃をそれぞれ切っているので、胃酸の分泌が少ないかからかも知れない。食べようと思えば普通に3食食べられるけれど。

食後は満腹感よりも、胸元に閊える感が時々ある。うまく横になてゲップが出れば解消するけれど。

2020年6月の食道癌切除手術から6か月後のPETスキャンで、肝臓への転移が判明したのが12月。ステージIVだ。

早速2021年1月の最終週から隔週で、Fluorouracil と Oxaliplatinという二種類の抗癌剤の投与が始まって早4か月、12クール予定のうちの9回目の投与が先週おわった。

12クールの先はどうなるかわからないけれど、酷い副作用がなければ継続するような話を主治医とした記憶がある。

その副作用が最初に書いた倦怠感、低血圧、便秘、などだ。これに加えて、吐き気のような胸のつかえ、食欲減退、冷たいものに対しての手指や口のしびれなどがある。

どれも抗癌剤投与前に説明されていたもので驚きはないけれど、少しは生活の質に影響するもので、あまり酷くならないと良いなと願うばかりだ。

せんじつ、大腸癌の「ステージIII~IV」だというタレント(ラッツ&スター)のクワマン、桑野信義氏が、副作用が酷くて術後の抗がん剤治療を中止したというニュースを見た。

副作用が酷く続けるに耐えられないひともいるのだ。

わたくしの副作用はまだ軽いほうなのかもしれない。

私の副作用、とくに低血圧は、先月、受け身も取れずに倒れてしまったことがあって以来、注意というか警戒している。

以前は大酒のみで、体重もあった(180センチ80キロ BMI= 24.7)ころは、高血圧の薬も服用していたほどなのに、術後痩せて(68キロ BMI= 21)からは、すっかり血圧が下がってしまって、今朝の朝食後に測ってみると、85/60 などという数字が出るから驚きだ。

倒れてしまわないように、医者に言われっとおり、少しでもクラっとしたら直ぐにしゃがんだり座ったりするようにしている。これは大事。大丈夫だと思わずに大事をとることが肝要だ。また倒れて頭を打って救急車で運ばれては洒落にならない。

 好きなお酒は、隔週、抗癌剤の無い週に、ほどほど、ビールの小瓶半分に、ハイボールかジントニックを大ぶりのグラスに1杯飲んでいる。ほろ酔い程度にしかならないけれど、それ以上飲みたいともあまり思わない。

純アルコール量として、ざっくり30gくらいではないだろうか。

血液検査による肝機能の数値、ALTとASTは、ともに上限値。肝臓に癌があるのだから当たり前なのかもしれないけれど。

以前にも書いたけれど、アルコールよりも抗癌剤の方が毒なわけで、美味しいと思って多少(?)の酒を飲むくらいは、生活の質や食欲増進の意味もあるので、医者にも止められてはいない。

…とまぁ近況はこんなところだろうか。

今夜までは禁酒して、月曜の夜から少し飲めるかな。

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2013年冬ころ、バンコクにて。