太平洋戦争と変わらないのかも
わたくしは一応「ステージIV」の癌患者なので、医者通いしている。
昨日は朝イチで、胸部と腹部のCTスキャン。保険会社がなかなか認めず、1週間予定が遅れた。
というか、医者が電話してプッシュしたら一発で認めたっぽいので、病院の事務方がロクに書類を整えずに保険会社にしたっぽい。
アメリカでは、費用が高いCTスキャンなどの検査は、事前に保険会社の審査が通らなければ受けられない。自腹で数千ドルを全額負担するなら話は別だけれど。
その後のCTをリヴュウしてから今後の治療を決める医者の面談もリスケジュールしなければならず、病欠の変更でいまちょっと諸般の事情で忙しい職場に少し気まずかった。
いや、病欠や有給は正当な権利だとは言え、職場ではチームで仕事をしているわけで、面倒はあまりかけたくないのが人情というものだ。
アメリカ人はその辺ドライで、人繰りは自分の仕事では無くマネジメントの仕事だと気にせずガンガン休む。ぜひ見習いたい。
しかし職場では上司も含めみんな優しく気遣いしてくれるので有り難い。もうすぐ死ぬ癌患者キャラと思われているんだろうか。だろうなたぶん。ふはははは。そう簡単には死なないと思うよ。現代医療は結構凄いんだゾ。知らんけど。
CTスキャンは、胸部と腹部で、これは癌の転移の有無と、肝臓にある転移癌の様子、抗癌剤の効果を診るためのものだろう。
肺やリンパ節そのほかにに転移がないことと、肝臓の転移癌が小さくなっていることを祈るのみだ。腫瘍マーカーの数字は下がっているようなので、そうあることを願う。
で、そのあと2週間に一度のルーティンの抗癌剤の点滴。
CTスキャンがアポの時間通り20分くらいで済んでしまったので、1時間半の待ち時間が出来てしまった。まぁえらく待たされるよりは良い。がらんとした待合いロビーでスマホを弄って時間を潰す。
CTスキャンのCDを貰って、抗癌剤治療の病棟lnfusion Centerへ移動。
今日は空いているようで、10時のアポに9:40に行ったら直ぐに通された。
待合室ロビーに置いてあった、プロテインドリンクのサンプルをゲット。これは買うと$3くらいするやつだ。350カロリーで20gのプロテインと各種ミネラルが摂れる。食欲が無くて調子が悪かった時には、よくプロテインドリンクの世話になった。プロテインは大事だ。
ジンジャーエールは看護師さんに頼むとタダでくれる。病院だけどコーラもある。
その実、コーラは糖分とカフェインで気付けに良いと思う。どっかの東南アジアだったか西アジアの国では、風邪薬として飲めと言われてるみたいなのをテレビで見た事がある。真偽の程は分からないけれど、カフェインはいろいろ効くと思う。わざわざコーラを飲まなくても良いと思うけれど、あれは世界中わりと何処にでもあると思うので。
アメリカでは患者は医療サーヴィスを受ける「お客さん」なのだ。コーラもコーヒーもクラッカーもタダで置いてある。
今日の抗癌剤は、点滴のあと、携帯用ポンプと共に追加の抗癌剤を持たされて、46時間の継続の自宅点滴。二晩ほど風呂にも入れないし、少し煩わしいけれど、これはひと昔前なら入院して点滴だったのだろうなぁ、と思うと便利な世の中になったのが有り難い。
46時間後、金曜の昼前にこれを外しに来院する予定。
そして土曜は、新型コロナSARS-CoV-2のワクチン接種の2回目だ。Pfizer社のものは、2度目の接種時の副反応が多めであるというネット上の情報もあるけれど、今更後には引けない。予定通り接種してもらって、良い塩梅に抗体を獲得したい。抗癌剤治療ではどうしても免疫力が弱るので。
アメリカは人々の行動を制限規制するのは、ハナから無理だという正しい発想のもと(知らんけど)、なるべく素早いワクチン接種で感染拡大を抑えていこうという、なんと言うか、実にアメリカらしい力技グイグイ押していく戦法を見ているような気がする。
高齢の母親が暮らす日本はどうだろう。検査数も少ないし、ワクチン接種も全然進んでないようで心配だ。
あ、コロナに対する戦略って、太平洋戦争と変わらないのかもね。アメリカも日本も。知らんけど。