断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

吐き気、食欲不振、消化不良、つわり?

ごく軽い吐き気。

実際につわりで苦しんでいる方や苦しまれたかた。お母さんごめんなさい。いやでももしかして軽減できるかもという秘薬を紹介するので、お暇なら読んでね。

しかし、オカンは昔「アンタはつわりもなく、するっと産まれてきた」言うてた気がする。私ゃ3人兄弟の次男坊。適当に世に出てきた気がする。知らんけど。

ここ数週間、全身の倦怠感が治ったと思ったら、こんどは常にうっすらと吐き気がする。実際に吐きたくなるほど強いものでは無いのだけれど、ムカムカする感じ。食欲もなく、食べれば食べられるような感じ。これが食道癌の術後の後遺症なのか再発なのか転移なのか治りつつある組織の変化によるものなのか、はたまた何なのか?さっぱり分からない。ただ不快だ。変なものを食いすぎなんじゃないかと家人は言う。

抗癌剤治療の時に貰った「吐き気止め」はあるけれど、よく見ると作用が強烈だとされる「ロラゼパム」という抗うつ剤じゃないか。こんなものをうっかり服用するのはまずいだろう。酒ものんでるし。来月というか新年早々に腫瘍内科の主治医と面談があるので、相談するしかない。

しかないけど、当面のこのうっすらとした吐き気はどうしてくれようか。というわけで、ツラツラ思いを巡らせると、なんだか無性に酸っぱいものが食べたくなってきた。

酸っぱいもの。それだ。

胃を1/3(推定)近く切っているから、もしかして胃酸の分泌が少ないのかも知れない。食欲がないのと、脂っこいものの消化が悪いと感じるのも合点がいく。酸が足りない。

つわりのメカニズムは分からないけれど、ホルモンやら血糖値やらに加えて、推測として内臓が圧迫されて、あんまり胃酸が出なくなる何かがあるのではないか。知らんけど。

ともあれ、ウチにある酸っぱいものの王様は梅干しだ。家宝、梅干し。しかもこれは数年前に日本に一時帰国した時に、築地の老舗の漬物屋さんで求めた、材料は梅と塩と赤紫蘇だけという本物の梅干しだ。減塩なんかウンコ召し上がれという常温保存上等、という本物だ。

 

dv6.hatenablog.com

 

f:id:dv6:20201204103603j:image

これが酸っぱくて塩っぱくて美味いのだ。もったいなくてチビチビ食べているので、なかなか無くならない。だいいちに酸っぱくて塩っぱいので、そんなにたくさん食べられない。一時に食べられるのは一粒の1/3だ。

けれど今日は一粒ガバッといった。

酸っぱい塩っぱい美味い酸っぱい。

なんだか目が覚めた。湯豆腐とジン&トニックが美味い。吐き気というかムカつきもかなり治った。

ビンゴ。

嗚呼、梅干しは古来より近代まで「薬」であったということを身をもって分かった気がする。理解した。把握した。

というわけで、なんらかの理由で、吐き気、食欲不振、消化不良にお悩みのかたには、梅干しを是非ぜひ試して貰いたい。多少は高くても本物の梅と塩だけの梅干しをお勧めする。あれはひょっとすると本当に万能薬かもしれない。塩分が多いかもだけど、一個くらいどうということは無い。薬だ。知らんけど。

そうだよ。早くリタイアして梅干しも作りたいものだ。