10月もおしまい。

犬が吠えている。朝7時半を過ぎたけれど、曇りのせいかまだ薄暗い。明後日には夏時間が終わって時計を1時間戻すから、同じ時刻にはもっと明るくなるのだろうけれど。ウチのアパートはペット禁止の筈だ。けれど同じ階の斜向かいの部屋には、日常的に犬が出入りしている。いや犬が単独で出入りしているのではなくて、老人が引かれて歩いているわけだけれど、ペット禁止なのにこれは面妖な、と管理組合に問うたところ、“Fair Housing Act" によって認めざるを得ない、との回答があった。公正な住居に関する法律。推測の域を出ないけれど、盲導犬の類とは考えられないキャンキャン吠える節操のない犬なので、「ペット」ではない「セラピードッグ」の類いだろうと思われる。私は大概犬は好きだけれど、今朝のようにゆっくりできる朝っぱらに吠えられるのは迷惑だなぁと思う。犬には犬の事情があろうけれども。人間にも人間の事情がある。

夜10時前に寝入った家人はまだ起きてこない。彼女は放っておくと平気で10時間くらい寝る。特に最近はプールに泳ぎに行く事を復活したので、よく眠れると嬉しそうに言う。そうですか。しかしヤングでもないのに、ストレートに10時間も眠れるというのは才能だと思う。そしてこの人は長生きするだろう。よく寝る人は長生きする。間違いない。知らんけど。私は相変わらずのShort sleeperなので、5時間も寝たら目が覚める。覚めたら起きて活動、ヨーグルトの仕込みとか、当面の惣菜とか、白菜を割って干すとか、玉ねぎをスライスして水にさらすとか、ジャガイモを茹でたりとか。休みが少ないので効率的に家事を片付けて、そして一旦ヒルネをして帳尻を合わせるのが理想なのだけれども、物音を立てて家人を起こしてしまっても気の毒なので、大人しくソファベッドの上でスマホを弄っている。

大統領選が火曜日に迫って、私はとっくに不在者投票を済ませたけれど、情勢は今朝の天気のような薄ら寒いどんよりとした雰囲気がする。どちらが勝っても、何故だろう？あまりいいニュースには思えない。いづれにしても坦々と、日々は過ぎていくのだろう。それぞれの人々のそれぞれの思惑が交雑しながら。ソファベッドの上で、よし今日はあの株を売ってあれを買おう、と思い立っていざ市場が開いたら全面安の展開で、やや挫ける。ははぁ、もはやマーケットは大統領選の結果を織り込んできたな？としたり顔をしてみたいけれど「したり顔」ってどんなだ？とまれマーケットはトランプ敗北、バイデン勝利と言っている。もしくは郵便投票なんかのゴタゴタで、揉めるシナリオ。ありうる。アメリカの新型コロナの感染者数は増える一方で、1日700人が死んでいる。これもマーケットが弱気な理由だろう。株の売買はちょっと午後にまた考えよう。

嗚呼明日はハロウィンか。10年くらい前に職場で菓子を配るのを止めたのは好判断だった。暇なガキもとい青少年の方々が通りいっぺんの火葬もとい仮装で寄ってくるだけならまだ害はない。けれどもこういうご時世になって、誰が悪意を持って武装してるか分からない。自宅なら無視して相手に出ないけれど、職場ならそうもいかない。もはやそういう緊張感のある世界線に我々は生きている。現大統領がそういう分断を煽ったという向きもあるけれど、実際は逆で、分断が現大統領を誕生させたのだろう。あまりにもアレなので、今回の選挙で「揺り戻し」が起こるとは思うけれど、流れ出続ける鼻水にティシュペーパーで栓をするような話で、大元の解決、鼻水の原因である風邪とか鼻炎とかを根治する、ということにはならないだろう。まぁいいや。

塩麹を作る。日本で買ってきた網走産の乾燥米麹だ。消費期限が微妙に切れているけれど、なんとか上手く発酵して欲しい。