断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

誕生日

日曜日だけれども今年は仕事だった。有給を取って休めないこともなかったけれど、今年は癌の治療で有給も病欠も数日を残してほぼ使い切ったわけで、随分と職場の人に仕事を代わってもらったから、ここは遠慮しておいた。休んだところで昼から飲むにきまっている。仕事に出たほうが家人の食事を作る心配が無いし気楽ではある。

誕生日だからといって、特別なことは何もない。家人からカードを貰ったのと、日本の弟からメールが来たのと、日米の友人からお祝いのメッセージを貰ったくらいだ。他は何もない。ギフトも一切ない。特別な食事を作るのも買って来るのも面倒だし、外食はもっと面倒だ。先日買った美味い野菜…獅子唐と竹輪を炒めたもの、小松菜と椎茸と油揚げの卵とじ、塩ネギ焼き鳥、揚げ茄子の味噌汁なんかが冷蔵庫にあるので、それで夕食。じゅうぶんだ。

癌の治療がひと段落ついて、普通に働いて生活する毎日に戻って、誕生日を迎えられただけで上出来だろう。関わった全ての人に感謝したい。

コロナのお陰で、足繁く通っていたプールには半年も行けずにいるけれど、そろそろ再開したい。背中と腹部のどちらも大きな手術痕が、少し馴染みの人たちを驚かすだろうか。

とまれ。来年の誕生日を迎える頃にも元気で、小旅行くらいはしたい。カナダに紅葉を見に行きたいと家人は言っている。

おお、左側通行の道路を右ハンドル車のレンタカーで運転するのか…16年くらい前にアイルランドで運転した気がする。わりと大丈夫だった気がする。日本に帰れば左側通行だろうし、ボケる前にちょっと慣れておくのもいいかもしれない。

これからの人生としては、大きく勝たなくていいから、健康で暮らしたい。いや、まー健康でいるということは、実は大勝ちなんですけどね、というのが病気になるとよくわかる。

あと、家人が寝た後に、独りでジン&トニックを飲みながら、こっそりピザトーストを焼いて食べたい。

極私的な意見だが、ピザトーストのキモは、断然ピーマンである。地味だけれども、日本で売ってるあの少しだけ苦くて甘くてシャキシャキしているピーマンは、アメリカでは見かけない。無骨でデカくて水っぽいアメリカ人のような“Bell Pepper”という似て非なるモノが売られているだけだ。このBell Pepperは水気が多いから直ぐに痛むし、焼いてもフンニャリするし苦くも甘くも無いペッパー界の劣等生なのだが、なぜにこれほどまでにアメリカのマーケットに跋扈しているのかさっぱり分からない。いや誕生日だから悪口は止そう。今回は日本の野菜を作っている農園の通販で新鮮なピーマンが手に入ったので、ピザトーストを食わいでか、と相成ったわけである。

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あとは酢豚と回鍋肉にも断然ピーマンなわけだけれど、長くなるのでこの辺にしておく。

ハッピーバースデイ・わたくし。