断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

なんだか少し申し訳ないような気持ちになった

某日系スーパーに、初めて食料品の配達を頼んだ。車で行けない事もないけれど、片道24キロ往復で1時間半はかかる。このところあまり休めず他の用事もあったしガッツも無かったので、挫けて手数料というか配達料$5也を支払って、届けてもらうことにした。大きくはない個人商店で、お値段もやや高め。けれどもここと他数件の日系の食料品店でしか取り扱いがない品物がある。とろろ昆布。

とろろ昆布と高野豆腐は、大手でも韓国系や中華系のスーパーには無い。無いのだ。何故かはわからない。きっと韓国系や中国系の人々には需要がないのだろう。

とろろ昆布はさておき。

さてどういった感じで配達してくるのだろうかと思っていたら、オーダーした翌日の午後にいきなり電話があり、あと10分ほどで着くが在宅でしょうか?と言う。おやおや。

たまたま在宅だったから良かったものの、確認の電話又はメールくらい、もう少し前にくれてもいいんじゃないだろうか。こちらが不在だったらどうするつもりだったのだろう?豆腐もコンニャクも冷蔵が必要なものもオーダーしているのに、ちょっと雑過ぎやしないか。

そして配達に来たのは、店員さんみたいな小柄な日本人の女性だった。ガタイの良いアメリカの人々に慣れていると、日本人女性は本当に小さく華奢に見える。そして息子だろうか、母親とは対照的にずんぐりと大きな男の子を連れていた。男の子は明らかに多動で、発達に障害がある様子で、親の世話が常に要るような感じだった。スペシャルケアが必要な子供連れで仕事となると、こういう配達の仕事など、あまり選択肢は無いのかも知れないな、と思った。

あーどーもご苦労様と言って品物を受け取ると、男の子はやった用事が済んだとばかりに、乗ってきたエレベーターのほうに全力で駆け出していった。母親はちょっと待って〜早いよ〜!と言いながらペコリと頭を下げて子供を追いかけて行った。

それだけの話なのだけれど、あーなんだか子供連れで大変そうな小柄な人に、挫けたとはいえ大柄なオッサンが食料品の配達なんぞを頼んでスマンかった、というか気がした。無論彼女は仕事としてやっており、私は対価を支払っているのだけれども。少しチップをあげたら良かったなと思った。走り回るのは腹が減るものだし。

f:id:dv6:20201030105936j:image

揚げずにオーブンで焼く「から揚げ」は、色々試した結果、タピオカ粉がパリパリの仕上がりになる。地味にお勧め。