ビールとピーマンとバスクチーズケーキ
いつもより写真が多めの(椎名誠・風)
共通点は「苦味」(にがみ)ですね。
さいきんヤングがビールを飲まなくなった、と、村上龍とビール会社の社長とでうひゃひゃひゃひゃ!と意気投合してた。ようにみえた日本の番組をYoutubeで観た。
いや、ヤング自体も日本は少子化なんだからそりゃヤングもビールの消費も減るでしょうに、というわけでもなくて、ビールは年ごとに売り上げが落ちているらしい。じゃそりゃ税金ですね。げんに「第三のビール」と呼ばれる発泡酒などの売り上げは伸びているそうだし。
けれどそれらを含めた「ビールっぽい飲料」ぜんたいとして、やはり売れてないらしいのだ。
酒飲みの観点としては、「ストロング某」などのチューハイのほうが口当たりがよく安く酔えるというのもあるとおもう。アル中はコスパがだいじだけんね。というか、「酔うコスパ」を考え出したらもはやアル中ですよ。むははははは。
それから「ビールっぽい飲料」が好かれない理由は、税金(値段)以外の要因では味、だんぜん苦味(にがみ)だとおもうのだ。
で、きょうは「ビールとピーマンとバスクチーズケーキ」というタイトルになるわけです。
味覚ですね。ひとの。
わたくしは苦いのが好きで、ビールも苦いのが好きだし、苦手な人が多いピーマンの苦味も好きだ。大人になって吉祥寺だったかでゴーヤを初めて食べたときには小躍りしたくらいだ(それは嘘。あれは苦い。)
味覚は人によって振れ幅が大きい。
特に苦味にかんしては、と思うのだ。ほんとうにもう「嫌っ!」とダカツのように嫌うひと居るもんね。家人も苦めのビールとかゴーヤは好まない。苦みに繊細なんでしょう。そういう味覚なんででしょう。
話は少し飛ぶけれど、ちょっと前にDNAのテストをやってみたのだった。
それによると、臭いに関する反応や味覚も、ある程度遺伝子で決まる…持って生まれるものらしいのだ。
となると年々食べものが甘く苦くなくなっていく傾向と合致するかもしれない。われわれの子供のころは、例えばイチゴなんて砂糖と牛乳またはブルジョアならば練乳をかけて食べたものだし、野菜全般も苦いものが多かった気がする。
さいきんはなんだか全ての食材が、マイルドに甘くなっている気がする。という人々の味の好みの傾向があると思うのですね。
苦いもの受難の時代。
バスクチーズケーキは家人が好むので焼く。
バスクチーズケーキのキモは、カラメルの苦味だと思うのだ。バスクチーズケーキは他のチーズケーキに比べて格段に油脂分が多い。だって材料がクリームチーズと卵と生クリームに、申し訳程度のメリケン粉だもの。
甘味と相まって諄くなりがちなところを、このカラメルの苦味が絶妙に合うのだ。
舌と胃袋の粘膜を、カラメルが苦みが締める感じ。
結局何が言いたいのかというと、苦味はエライ!私は苦みが好きだ!
ということなのだ。
ええっと、ビールだ。ビールをください!けほんけほん!