じっと爪見る

ある種の癌や疾患では、爪に特徴的な症状が現れることがあるようだ。爪に黒い線が入ると「メラノーマ(黒色腫)」という皮膚癌の一種が疑われたり、「バチ爪」といって、爪が広がり反り返ったような状態は、肺癌や肺の疾患に関係していることがあるらしい。

確かに健康状態は爪に現れるとは聞く。伸びる速さは個人差もあるだろうし、ヤングと老人、栄養状態でも違うだろうけれど、手指の爪は一日に0.1mmくらい伸びるらしい。10日で1mm。個人的には1週間に一度爪を切るので、もう少し伸びは早い気がする。1週間で1mm程度という感じだ。いま測ったら、親指の爪が根本の生え際から先までちょうど1.5cmあった。極私的には15週間で生え変わる計算だ。

改めて爪を見ると、案の定、根本から1cm辺りに少しだけれど凹みと色の違いがある。10週間前にやった手術の影響だろう。身体にかかったストレスや各種の薬の作用に違いない。加えて術後はあまり食べられずに、強制的な減量モードに入ったようなもので、髪の毛もいつもよりは伸びなかったくらいだから、栄養状態の影響もあるのだろう。

しかし、手術入院してから自宅療養という日々で、炊事を最小限にしかしなかったので、爪が割れたり欠けたりが無くなったのは望外の副作用(？)だった。