断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

老後の予行演習だったのか

きのう職場復帰した。つごう7週間弱休んだ。溜まっていた未読メールは147通で、大半は読むに値しないお知らせや、誰かが代わりに処理してしまった過去の案件だったので斜め読みして消した。直ぐに返信しなければならないメールは皆無だった。(私のやってる)仕事なんてそんなものだ。(いやメールだけで済む案件ばかりではないけれども)私なぞ居なくても職場はぶるんぶるん回る。代わりなどナンボでも居る。それでいいので気楽で大変良い。

職場の糖尿病と肝硬変疑いの人に久しぶりに会い、おーよく帰ってきたなと励まされて、オロナミンCを貰った。ダメでしょうこんなの飲んじゃ。砂糖水じゃないか。

f:id:dv6:20200726062205j:image

けどまぁ今はカロリー摂取に励んでいる身としては有り難く頂く。懐かしくて美味い。もうちょっと飲みたいくらいの量だ。ヤクルトと同じだ。そういえばこの職場の人はヤクルトも愛飲してた。ダメでしょう糖尿病と肝硬変疑いの人がヤクルト飲んじゃ。砂糖水じゃ無いか。

さて職場にいると何故か腹が減り、弁当代わりに持参した惣菜パン2つ半とバナナと小さいカップラーメンを食べてしまってもお腹が空き少し困った。明らかに食べられる量がグッと増えた。これは良い傾向だ。体重減に歯止めがかかるだろう。

さて復帰した職場は、コロナの影響で最小限の人員で回しており、オフィスにいるときは基本的に1人っきりだ。退院して以来、家人は在宅の仕事なので、ずーっと2人っきりだった。出かけるといえば買い物と散歩くらい。ずーっと狭い家の中で2人きり。ずーっとだ。思えば老後(そこまで生き延びるのかどうか分からないけれど)の予行演習をしているようなものだった。特段の諍いも無ければ、毎日キャッキャと大笑いして過ごす訳でも無い。寝て起きて食事をして、それぞれの仕事をして家事をしての繰り返し。淡々と日々は過ぎて行った。特にストレスは無かったけれど。私が病気せずに世界がコロナ禍に包まれていなければ、小旅行でも行って食べ歩きでもしていたところだけれど。老後はこんなものなのかも知れないな。とふと思った。もっとも我々はまだ50代に入ったばかりで、身体に不具合はなく元気だ。私の癌とて再発や転移がなければ、今後は検診と経過観察だけで済む(ぜひそう願いたい)。実際の60代後半以降の「老後」となれば、どちらかがあるいは両方が彼処かしら病気や身体の不具合が出ても不思議では無い。さらにまだ生きている親の介護の問題も無いとは限らない。不確定要素は色々ある。

とまれ、老後の予行演習はわかった。想像がついたことにする。家人にもう少し料理と道具と食材の取り扱い教えておかなければならない。本人がどれだけやる気があるかが問題だけれど。それから家の片付けだ。自分自身が腸瘻tube feedingの装置を引きずりながら家の中で移動したり家事をしたりするのに、狭くてモノが溢れている家の中でとても不自由だった。もうモノや道具は最小限要るものだけを残して、どんどん処分しようと思った。あと10年と少しもしたら、アメリカを引き払って日本で老後を過ごすつもりなので、どうせ大片付けをして大半のものを処分して引っ越しをしなければならない。持って帰れるものは多く無い。これから10年かけて老後の準備と片付けを始めていく。生きていればの話だけれど。