断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

麺類は鬼門だ

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術後35日目、自宅療養21日目。

食べ過ぎた自覚は無いのだけれど、昨夜は食後に喉元まで詰まった感覚がなかなか収まらず、日付が変わる時刻くらいまで不快だった。鶏のささ身も素麺も美味かったのに残念だ。食前に水分を摂るとどうも良くないようだ。酒飲みなのもあって、5年くらい前に酷い痛風の連続発作に遭って以来、水分は沢山摂るようにしていた癖を、食感にこまめに摂るように変えないといけない。先日手にした「食道がん術前術後の100日レシピ」によれば、術後3ヶ月もすれば、新しい役割を与えられた胃管も順応していき、比較的食べられるようにはなる、とあるのを信じて、暫く様子を見ながら飲み食いしていくしかないのだろう。

朝食はシリアルに乳糖フリー乳脂肪2%の牛乳。コーヒー。朝に多少なりともタンパク質を摂りたいので、ヨーグルトかプロテインドリンクでも追加したほうが良い気もするけれど、そんなに食べられないので、これは間食するべきなのだろう。

散歩に出る。毎日30°Cを超える晴れの日が続いており、今日で3週間くらい連続だという。日陰を探して歩く。しかし退院直後に比べると、息切れもせず随分沢山歩けるようになった。日差しと暑さが無ければ、かなり歩く自信が出てきた。小一時間7,000歩ほど歩いて帰宅。

シャワーを浴びて、腸瘻tibe feeding回りの清拭と、さいきん腫れては潰れる背中の粉瘤に軟膏を塗ってガーゼを貼る。この粉瘤はもう20年以上背中にあり、時々臭い汁が出て面倒だなくらいにしか思って無かったのだけれど、最近血流かリンパので流れが変わったのか体質が変わったのか、頻繁に腫れあがっては破れて痛いし不快なので、ホームドクターにいよいよ相談したところ、やはり外科手術で取るしか解決しないということで、では差し迫った食道癌の手術が終わって落ち着いてからだなぁと思っていたものなのであった。たぶん局所麻酔で日帰りでえいやっと切って貰えるだろうから、もう今度外科医を紹介してもらってひと思い乳脂肪やって貰おうと思う。

古い古い永久歯の抜歯とインプラントも歯科医に勧められており、歳いくと身体のあちこちのメンテナンスは待った無しで次々必要になってくるので溜め込むのは良くないなぁと痛感している。

以前にも書いたと思うけども、人間の身体はせいぜい50年の寿命でデザインされていて、そのあとはオマケの人生なのではないかと思っている。近代の公衆衛生や食料の安定供給や科学や医療の発展発達でヒトはうっかり長生きしているけど、生物学的な寿命というか設定はそこまで追いついていないのである。ヨレヨレになっていく身体を騙し騙し生きていくしかないのである。50歳過ぎたら身体は鍛えるものではなく労わるものなのである。

シリアルバーを間食して、昼食は昨日焼いたスパニッシュオムレツの残り。美味い。卵4個で作ったものを結局2回に分けて食べ切った。それから先日焼いたハムとチーズを巻いて焼いたパンを1/3ほど。芋やパンや麺類がどうも腹にたまる≒胃に詰まる感じがするので、これらは慎重に少量食べることにした。

食後昼寝してからアイスクリーム。食べてばかりだけれど、量は極少ない。合間合間にゼロカロリーのアイスティーやスポーツドリンクを飲む。

夕食もまるまる昨日の残り。ササミの湯引き梅肉和え、素麺、納豆、茹で卵、野菜少し。腹5分目というところで止めておく癖をつけなければ、とおもいながら食べる。で分かった。食後胸元まで苦しくなるのは、胃の中で水分を吸って膨れる麺類のしわざだ。間違いない。普通の胃ならばそれなりに膨らむのだろうけれど、私の胃は1/3切除されたうえに、食道の代わりに「胃管」となっている。現時点ではあまり膨らんだり出来ないのだと思う。しばらくしたら適応していくらしいのだけれど。現時点ではわかった。麺類は鬼門だ。それから水分を吸って胃の中で膨れるもの全般気を付けなければならないだろう。ご飯やパンも少なめに食べるしかない。よし、学習した。