断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

2年生存出来れば5年もイケるだろうという希望

手術後23日目。自宅療養10日目。

快晴。そういえばおとといセミが鳴きだした。

午前8時半で気温は27℃。きょうは36℃まで上がるとの予報。

8月の半ばには秋風が吹き始める米国の東海岸では今が夏のピークといった感じだ。

 

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湿度が高くなく30℃くらいまでなら、暑いけれども木陰を探しながら散歩することはできる。はず。運動はいつもプールに泳ぎに行っていたけれど、コロナの影響で3月の半ばに閉まったきりだ。そろそろ開くという知らせがあったけれど、まだどうも行く気がしない。術後で心肺機能がまだ戻っていないという実感があるし、だいいち医者の許可が出ていない。

昨夜は、食道癌に罹って放射線治療化学治療、そしてサルベージ手術を経て5年後に完解を得たというひとのブログをずっと読んでいた。

3年生存率とか5年生存率などの数字も改めて調べた。長い話を短くすると、食道癌の場合は、5年生存率はよくない。全ての癌の5年生存率を比べると、下から3番目くらいに悪い。しかし、3年生存していれば5年生存している数字とさして変わらないという数字がある。治療後に再発や転移が起きるのは、だいたい術後2年以内であるというデータもある。

私は、これから2年間、再発や転移が無くやり過ごせれば、そのあとも何とか…2年大丈夫なら3年も5年もイケるのではないか?と思ったのである。薄々そう感じてはいたけれど。

無論、ほかの命に係わる脳や心臓の疾患に罹る可能性だってあるし、思わぬ事故に巻き込まれることだってあるかもしれないわけで、生きながらえるというのはどのみち運の要素もある。

思うに。さほど長生きしたいわけでもないし、人生に悔いもあまりない。子供もいないので、心配や心残りもあまり無い。その辺りは癌を告知されて、最悪1,2年で死ぬかも知れないなと思ったときに1ヶ月くらい真剣に考えた。個人的な心残りは無い。ただし、命拾いできたならば、それはやるべきことは少しある。ここは命拾いしておきたい。

前述のとおり、きょうは暑くなる予報なので、朝のうちに散歩がてら買い物に出る。牛乳が品薄だった。連休だからだろうか。普段は買わない銘柄の高めの牛乳を求め、それから家人が食べるシリアルと、コーヒー豆、イブプロフェンを買った。我慢しないアメリカ人。痛み止めの類いは安い。イブプロフェン200mg100錠で$8ほど。

日差しも強いし3,500歩も歩かず帰宅。無理して歩く必要はない。

帰宅して冷房の効いた家で静かに過ごす。

家人用の昼食には冷やし中華を作った。乾麺の中華麺を茹で、スープは酢と醤油とガラスープの素と胡麻油に砂糖などを適当に混ぜるとそれらしいものが出来る。具は卵焼きとキュウリとトマトとハムに紅生姜。擦りゴマに刻みのり。ひと口味見したけれど、わりと上出来だった。

在外邦人の間では、中華麺(ラーメン)が入手不可能な場合は、スパゲティを重曹で茹でるという技法が伝承されているけれど、試したことはない。幸い中華麺は容易に手に入るので。

自分用には簡単にハムとチーズを巻いたブリトーを作ってみた。塩辛くて脂っぽくて美味くなかった。これは失敗。お腹を壊さないといいけれど。

どうも最近薄味が好みだ。スポーツドリンクや100%ジュースもコーヒーも、氷を多めに入れて薄くして飲んでいる。これも病気や手術の影響だろうか。

午後、Amazonでオーダーしたコンパクトコードレス掃除機が届いたので、充電して試運転してみる。音ばかり大きくて吸引力がサッパリ無い。乾湿両用というので、家のちょっとしこぼしてしまったものや、車の掃除用に買ってみたのだけれど、吸引力が弱い。ちょっとこれは返品を考えている。$50くらいだった。

昼寝を2時間。昼寝というのはなぜに気持ちがいいのだろう。17時過ぎに起きても日が高くて明るい。夏の良いところだ。これが冬場だと日が傾いてしまっていて、えらく損した気になったりするものだけれど。

夕食は5分粥に、塩麹に漬けて焼いた塩鮭と梅干し。梅干しは美味い。家人は私が入院前に作り置きして冷凍しておいたトマトソースでスパゲティと、一昨日作ったマッシュルームのポタージュと野菜サラダ。

私が腸瘻tube feedingでほとんど食べないし酒も飲まないので、さっぱり食費がかからない。

職場の同僚がお見舞いと機嫌伺いのメールをくれる。ありがたいことだ。