断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

手術2日目覚え書き

朝から医師が説明に来て、手術は予定通り順調に終わったと聞かされる。よかった。

担当に看護師2人が、傷口のパッチの張り替えや、輸液の交換やら着替え身体の清拭、なにかと世話をしてくれてありがたい。痛み止めや化膿止めだろう、何度か注射をされる。またポータブル撮影機を持ってX線を撮りに来た。繋ぎ目が大事なんだろうな食道と胃を切る手術は。上手く繋がってなかったらそりゃ大変だ。うとうととすると酸素濃度が下がったとアラームが鳴ったりする。深く呼吸すと腹と背中の傷口が痛むので浅い呼吸を繰り返さないといけない。

午後、看護師来て、歩くゾと言われる。話には聞いていたが、容赦無い。というか、動ける患者は多少の痛みがあっても動いたほうが治りが早いということが分かっているかららしい。車椅子の取ってにつかまって、看護師は点滴のポールを後ろから引っ張り、ゆっくりと病棟の廊下を歩く。あちこち痛いけれど、意外と歩ける。呼吸が浅くしか出来ないのでよく息切れする。周りの人がみな避けてくれるので大名行列ひとり、のようだ。部屋に戻ってソファに座るように言われる。寝たきりは良くないのでソファなのだそうだ。不快ではない。

思い立って看護師に頼んでスマホを取ってきてもらうように頼んだ。程なくしてセキュリティの人が、着ていた服と靴と一緒に袋に入れていたスマホが届いた。

家人に電話するとさすがに驚いていたが、術後順調である不自由なくやってることを伝えられてよかった。わたくしが作り置きして行った食事を食べているという。作戦通りだ。

あのあと友人や職場の人にも連絡する。私自身、術後2日間はICUに入ると聞かされていたし、みんなにもそう説明していたので、術後翌日に連絡が来るとは思っていなかったらしく、みんな驚きながらも手術の成功と順調な経過を喜んでくれた。有難い。

夜。痛み止めのせいか寝たり覚めたり。スマホを手に入れたので、メールをチェックしたり、ニュースを見たりするものの、ベッドの中では上手く姿勢が取れずに長続きしない。

寝たり覚めたりして1日が終わる。