プールのヲッさん / かんぴょう
今朝は-7°Cと冷え込んだ。ようやく東海岸の冬っぽい冷え込みとなった。
用事は無いことにして、外にも出ないつもりだったけど、やることもないし腹も減らないので、夕方泳ぎに行った。空いててよろしかった。
ガキ共もといお子様たちが、変な帽子を被ってピザを齧りながら、誕生パーティみたいなのをやっていた。メリケンのガキもといお子様たちは、かように小さい頃から当たり障りのないお愛想を言う訓練をしている。シンゾーがトランプに敵うわけがない。知らんけど。
プールのロッカールームで、小さく詰め替えたシャンプーのボトルを、うっかり落として転がしてしまった。ロシア風肥満体のヲッさんが、転がる先の足元で拾って、ひょいと投げてよこした。
ん?
それ投げる?
親しい顔見知りならまだしも、挨拶もしたことのないヲッさんである。
と思いながらも、あーサンキューと上手くキャッチしたけれど、取り損ねて落としてボトルが割れたり、中身がこぼれたりするかもしれない、とジリノフスキーは考えなかったのだろうか。
小さくて丈夫なボトルなので、そう簡単に割れたりはしないだろうと思ったにしてもだ。
ああ、そういう思考回路が無いタイプの人だったかもしれない。たまにいる。
または、そういう行為が普通である文化的なバックグラウンドがある人かもしれない。たまにいる。
あるいは、ちょっと見下すような差別的な行動だったかもしれない。たまにいる。
まぁいいや。
と思いながら、いつも通り1マイルほど泳いで帰宅した。
そういえば昨夜、刺身や卵焼きやカニカマやその他諸々を酢飯に乗せて食べていたら、家人が「かんぴょう」って何?と聞いてきた。
かんぴょうはアレですよ、ユウガオですよ。瓜というよりはたしかヒョウタンの仲間ですよ。
その実を、しゅるるるーっと、きしめんみたいに削って干したやつを、出汁としょうゆとみりんと酒で甘辛く煮付けた選手ですよ。
京都や関西のほうでは食べないのかどうか、聞きそびれた。食べるでしょう?って今まで食べてきての疑問ですかね?
かんぴょうは、恵方巻を作るのに煮付けたやつの残りだ。うっかり切ってないから、家人が箸でつまんだら、果てしなく伸びて、仕方がないので手で千切った。
食卓にキッチンバサミを置いておいたら何かと便利だな、とボンヤリ思いついた。
かんぴょうはまだあるからこれは「ちょいとすし太郎」みたいに、カニカマ選手などと酢飯に混ぜ込んで、いなりに入れたりすれば優勝を狙えるだろう。
しかし買ってきたかんぴょうを、ぜんぶ煮付けなければよかった。
ロールキャベツを巻いたり、油揚げの巾着を結ぶのに使えたな、と思ったけれど、ロールキャベツはまだしも、この冬おでんはもう無いなとも思った。酒も飲まないし。
まぁいいや。
と思いながら、つごう3合の酢飯を、少し多いねぇ、と言いながら、昨日ときょう2食でモソモソと食べきった。