断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

アップルパイ / 手術を待つあいだ

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またアップルパイを焼く。生地の編み込みが間違い探しのように雑だ。

りんごは、Granny Smith という緑色のやつ使う。できれば紅玉(Jonathan)が欲しいのだけれど、この辺では売ってるのを見かけない。Farmers Marketにでも行かない限りお目にかかれないと思う。

 

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パイってのは、生地がさくっと上手く焼ければ優勝だ。

リンゴなど水気の多いフィリングの場合は、生地の底になる部分が水分を吸ってしまって、さっくり焼けなくなりがちだ。これ防ぐ為に、水気が無くなるまで煮詰めるとか、トロみを付けたりする。けど水気が無くなるまで煮詰めると、リンゴは香りも食感も無くなるので、トロみを付けがち。凝固物質であるペクチンが多く含まれる皮や芯の部分と一緒に煮詰めるとか、水溶き片栗粉を入れるとか、またはパン粉や薄くスライスしたスポンジケーキを敷くなど、優勝への道のりは幾つかある。

や。敷く用のスポンジケーキなんて、ケーキ屋でもない限り。そう都合よくあるわけないけど。あ、いま思いついたけど、食パンをトーストしたのでもいいと思う。

 

さて。

先週、主治医の腫瘍内科の医師から、紹介状、referralを貰い、来週の水曜日に外科医とのconsultationとなった。相談というか診断というか、手術の説明とスケジューリングという事だろう。

手術を受けるであろう病院は、車で1時間半ほど。その名前を聞いたら誰もが知ってるような、全世界から医者が留学に来るような、全米ランキング常に上位の私立大学病院だ。いや自分で希望したわけではなくて、主治医がそこに行けと紹介状を書いた。彼がそこの大学出身なのかと思って調べたら違った。消化器の癌の専門部署があるらしい。あとで実名を書いちゃおうと思う。

えっ?そんなアメリカ様の有名私立大学病院で自分の保険は大丈夫?手術や入院費をカバーするんだろうか?と恐る恐る調べたら、保険のネットワーク内ということで大丈夫なようだった。取り敢えず有難い。あとはなるべく早めに手術してもらうことを願うだけだ。high volume centerとか言ってたから、患者が列を成して手術を待ってるんじゃないだろうか。

私の食道癌は、腹部、胃との繋ぎ目付近にあって、たぶんだけど、その食道の下部と、胃の上部を切って繋ぎ合わせるような手術になるのではないか、と思う。わりと大掛かりだと思う。今どきの技術だと腹腔鏡の手術で済むのか、やっぱりガバッと開腹手術になるのか、身体へのダメージも回復期間も全然違ってくるだろうから、どっちなのか気になるけども、来週外科医に聞かない事には分からない。

今はもう手術を待つしかない。身辺整理というか、もしもの時のためにに、重要な書類の在り処を家人に分かるようにしておくとか。あとなんだ。遺言とか。税金の申告は4月15までだな、とか。あー車のインスペクションが今月中だったなとか。わりとやる事がある気がする。

家人の誕生祝いも来週しなければならない。何というタイミングだ。