断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

執刀医とのビデオ面談

手術入院予定の病院は42マイル先の隣の州。世界中のコロナ患者や死者の数字を発表している"J"という大学病院だ。有名すぎるな。自分で選んだわけではなく、近所の医者の紹介なのでこれもご縁だろう。google mapによれば、車で行っても片道1時間半、公共交通機関、地下鉄やライトレイルを乗り継いで行けば3時間はかかる。むかし昔、市民権をとるときに移民局に行った町だ。わりとガラが悪い。警官の汚職とかあった気がする。

さて手術前に医者との面談というわけだけれど、コロナのご時世で、来院感染するリスクを避けて、パソコンの画面越しにビデオ面談となった。行って帰ってくるとなるとほぼ1日仕事だから、時間が節約出来るし良いと思うのだけれど、何せ手術だから、医者も実際に診たり触ったりしなくてもいいのか?とやや疑問にも思う。けれど執刀医がそうすると言うのだから、自分ではどうしようもない。先日かかりつけの内科医で取ってもらった心電図やら血液検査のデータ、先週のCTスキャンも、全てこの執刀医のところに届いているのだろう。データ野球だ。野村克也。は今年だっけか亡くなったのは。野球じゃなくて手術だけど。

指定時間に執刀医が画面の向こうに現れた。手術の説明。腹部を切って3時間、背中を切って3時間、都合6時間の手術だという説明は、2月に聞いた話と変わらない。癌は食道と胃の接合部分にあるので、食道の下部と胃の上部半分を切除して接合するという。大手術だなぁ。執刀医彼自身も、その日は私だけの手術だという。申し訳ない。術後ICUに2日間、そのあと普通病棟に入院して、経過によって12日から14日間後に退院出来るという。職場復帰は術後6週間後というから、退院して1ヶ月ほど自宅で訪問看護を受けながら療養することになる、という話も前に聞いたのと同じだ。特に質問はない。アメリカの病院は入院するとなったら完全看護だから、着替えひとつ要らないようで、逆にいえば、少しでも自立生活出来そうならば、すぐに退院させられるということだ。例えばアメリカでの出産は、通常分娩ならば48時間で退院させられるというアレだ。容赦が無い。というか保険会社が「過剰な医療行為」を認めないというのがいちばんの大きな理由だろう。良し悪しがあるとはおもう。20代のヤングだった頃、盲腸で手術入院したことがあるけれど、あれは確か1週間だった。ちょっと長いな3日くらいで良いなと思った記憶はある。ヤングだったからかな。知らんけど。

ああ、それから術前3日以内にコロナの検査を受けて来るようにとも言われた。何処で受けるかとか詳細は看護師からまた連絡が来るらしいのだが、さて私は極私的にはほぼ無症状で罹患済みと思っているので、これはある意味楽しみというか、興味深い。抗体があったら良いな。

しかし今日は異様に湿度が高い。東海岸をtropical stormか何かが北上して行っている影響で、カリブ海辺りの湿っぽく暖かい空気が吹き込んできているらしい。湿度はダメだ。勘弁してもらいたい。

今日はおからを炊いた。卯の花とも言うか。半分は冷凍した。私が入院して居ない2週間のあいだ、家人が手間なく食べるものを少しストックしておかないといけない。夏場なので冷凍できるものに限られるけれど。あぁカレーもアリだな。

おからはフリーズドライで粉末状ものを日本で買ってきたやつだ。保存が効くしクッキーやケーキの生地に混ぜ込んでも良いし、これは便利で良い。

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