断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

桜について再び

リビングのブラインドが壊れて久しい。

もう4、5ヶ月経つのではないか。開け閉めは出来るけれど、紐が一部切れてしまって、相応の工夫が要る。手間だ。古いしそれほど値の張るものではないし、買い換えるのに吝かではないのだけれど、一度頼んだ人が見積もりだけを出して連絡をくれると言ったまま、すっかり音信不通で、何となくそのままになっているのだ。大手のチェーン店ではなく、地元の個人経営の店を支援しようと言う気持ちもあって頼んだのに残念な事だ。2度目は無い。商売は信用第一じゃないか。知らんけど。

それはさておき。

最近はリビングで寝ているので、夏の強烈な日差しが攻めて来る前に、これは是非とも新調したい。担当の家人にブラインド屋を呼んだら?と言うと、私が休日で在宅の日が良いという。それはそれで構わないけれど、愚図愚図してなかなか予約を取らない。

聞けば桜を観に行く日取りを勘案して、少し待っているのだという。

ブラインド屋だけでは無い。歯科医のクリーニングのアポや、美容室のアポもこの人は先延ばしにしていた。とにかく花見が最優先事項なのだ。

曰く、だってもう人生の2/3は生きたし、あと何回、花見が出来るか分からないじゃない?と言う。

確かにそうだけれども。だけれども。

桜というのはかくも人の心を惑わせるのだなと思う。

では再び…

世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし

在原業平朝臣 (ありわらのなりひらあそん) (古今和歌集)

f:id:dv6:20210330203101j:image f:id:dv6:20210330203207j:image

満開だ。