断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

入院8日目

入院したのが先週の水曜日だから、今日で丸8日目。先週の今頃はもう全身麻酔で意識が無かった頃だ。現時点でまだ両脇腹にドレインチューブ1本ずつ、胃瘻x2、点滴ポートが両腕に一つずつ、背中にもう一つ痛み止め用の点滴ポート、そして鼻と喉にドレインチューブカテーテルが入っている。今日は背中の痛み止め用の細いチューブが取れた。ボタンを押せばその都度痛み止めが脊髄(?)に注入される仕組みになっていて「pain button 」ペインボタンと呼んでいた。実際はどうだろう痛いときは痛いので、気休め程度の効果しかないような気もする。

今日に延期になっていた少量のリンパ液漏れ(Chyle leakと説明された)に対処するためのInterventional Radiationは、急患が多くて対応出来ないとのことで再び延期になった。もはや傷が癒えるのを待っているだけの優先度の低い患者だから仕方がない。

歯磨きと清拭を済ませて、病棟内をくるっと2周運動してきたらもう何もやることがない。ひたすら痛みの少ない姿勢を探して座ることに専念するだけだ。午後、どうにも背中の切開したあたりが痛むので、痛み止めを貰う。オキシコドンってあれだ、麻薬だ。しかし効くなぁ。

血栓防止装置というのだろうか、ベッドに備え付けになっていて、寝るときにふくらはぎに巻き付け、ポンプで空気を送ってマッサージされるような仕組みのものがある。これはなかなか気持ち良い。うざくなって夜中には外してしまったりするけれど。寝たきりの時間が多い病人に血栓は命取りだから、まぁわかる。ワシントンD.C. → 東京など、直行便でも12時間かかるような長いフライトの座席に備え付けてくれたら少しは快適かもしれない。たぶん保安上の理由とかでダメだろう。

今日身体を拭いているときに切除の傷をじっくりと見てみた。腹はみぞおちからヘソの上まで真っ直ぐに20センチくらい、背中は右の肩甲骨の下、横に30センチ。これは痛まないほうがおかしいだろう。やー大手術だったんだな。