断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

アメリカ人は何を買い占めるのか?

f:id:dv6:20200315110722j:image

今朝の某食料品店のパスタの棚。

きのうTrump大統領が「非常事態宣言」を発令した。

それよりも前に、学校は春休みを前倒しにして延長、4月の半ばまで在宅学習を導入したり、政府機関や企業も可能な限りテレワークに切り替え、公共交通機関もそれに応じて間引き運転にするなど、件の新型コロナウイルスに対する反応は早かった印象がある。朝晩の渋滞が無くなった。

(あくまでも私が暮らしているアメリカ首都近郊での印象に基づいている話なので悪しからず。)

この界隈では何年かに一度、大きなハリケーンが接近して来る事があり、見てきた限りでは人々は水と生鮮食料品を買う。水はもともと買って飲む人も多いし、停電すれば断水の恐れもある。輸送網が被害を受ければ流通が滞って生鮮品が品薄になるのもわかる。「パニック買いだめ」などと言う向きもあるけれど、わりと冷静で合理的な行動であるとは思う。水は溜めておけば良いし、生鮮品は1、2ヶ月食べなくても、さして健康に影響するわけでもないとは思うけれど。

今回のコロナウイルス禍では少し事情が違う。

まず、終わりが見えない。ハリケーンならば大抵2、3日やり過ごせばなんとかなる。けれどもコロナはまだ収束どころか拡大中だ。学校も職場も閉まっていれば皆んな家に居る。外食も控えたいとなれば、皆んな家で食事するわけである。大勢でわっと食べられて保存も効くとなれば、アメリカに住む人々にはパスタなんだろうと思うと、ガラガラの棚も説明がつく。

ほかこの店をぐるっと回って気づいたのは、パスタソースや缶詰め類、それから卵と牛乳が品薄だった。どこのスーパーも同じようなものだと思う。

アメリカ(に住む)人は疫病が流行ったらパスタを買う。

私はこのガランとした棚に少し浮き足だってしまって、何を買いにきたのか一瞬失念しかけたけれど、マカロニグラタン用のペンネが買えないかったのは仕方がないとして、野菜と果物と卵と牛乳を買った。

レジに並んでいると、他の人々が何を買っているのか見えてしまうけれど、お菓子や酒やチーズやら、嗜好品に振れているひとも多かった。

わかるわかる。