ひみつ基地 /20200202 / 雑なアップルパイ
散歩で通りかかった道すがらに発見した味わい深い「ひみつ基地」様の構造物。時代の新旧や洋の東西を問わず、子供の思いつく事は変わないのだろうか。いや聞いたわけじゃないから、もしかして子供が作ったものじゃないかも知れないし「ひみつ基地」じゃないかも知れないけど。
ひみつ基地の中ではあれだ。薄暗い中で、もう何度も読んだ漫画をまた眺めたり、とっておきのよっちゃんイカを少しずつ食べるのだ。女子は、たち入り禁止だ。仮に呼んでも来なかったと思うけど。
共同製作者のゴトーくんは、習い事で忙しくて遊びにこなくなる。とくべつゲストのカツノリが捨て犬を拾ってきて飼おうと言い出し、金を出しあって牛乳を買ってきて飲ませるが、翌日には冷たくなっている。ひみつ基地の傍に墓地が出来る。
そして大雨が降って、ふやけてしまった漫画と共にひみつ基地は打ち捨てられる。ひみつ基地が打ち捨てられたそのサトー建材店の隣の空き地にはアパートが建った。
サトー建材店の長男は、ひとつかふたつ学年が下だった気がするが、後に私が浪人してバイトしていた深夜のドーナツ屋に、ヤングでフレッシュなチンピラ見習いとして、ベビーフェイスには不似合いなアイロンパーマをあてて現れたことがあった。アニキ分にメロンソーダをゴチになり、そんなに氷を目一杯入れたら味が薄くなるじゃねーか、とチンピラの基本、難癖付けのプラクティス、悪態をついていた。まーソーダったかも知れない。けど私はマニュアル通り提供しただけですよ。彼はその後、立派なチンピラになったのだろうか。
20200202
西暦2020年2月2日だ。右から並べても20200202だ。それだけのことだけど。令和にしても2年だから、020202か。ふーん。
午後、先日仕込んだパイ生地、そろそろ使うか冷凍しなければカビが生える頃と思い出して、雑にリンゴを炒めて、雑に焼アップルパイを焼く。美味かった。パイ生地が美味かったのだけど、仕込みの粉とバターの配合が定かでない。あれだ。雑な仕事ほど記録しておくべきだと思う。偶さかうまくいってしまったときに再現性が無くなる。400°Fで20分反転7分。だけは覚えていたので記録しておく。