断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

豆を撒かない / 主治医との面談 / 恵方巻き過ぎ

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節分。

なんだかんだ言って毎年豆撒きをしていたけれど、協議の結果今年から撒かないことにした。

思うに。

節分の豆撒きは、どうやら現代日本だけの習慣らしい。むかしは中国にもあったらしいのだけれど、日本だけに残ったということらしい。春節、Luner New Yearは派手にやるのに、知る限りのベトナム人も韓国人も中国人もミャンマー人も、豆撒きなどはせずに大人しい様子。日本人の孤独な戦いである。いや戦いかどうかは分からないけど。

なぜ豆を撒くかと言えば、邪気とその象徴である鬼を追い払うためである、というのが通説のようだ。

翻って鬼といえば、先日日本のテレビ番組を見ていたら、サンドイッチマンの博士ちゃんだったと思うけど、鬼は外、と言わないで、鬼はうち。という地方があると学習した。鬼は悪魔からウチを守ってくれる存在だからだと言う。それも一理ある。福だけでは確かに心許ない気もする。

さらに鬼といえば、これもサンドイッチマンの博士ちゃんの別の回だったと思うけど、「桃太郎」の絵本と話を調べて尽くして、桃太郎は非道な掠奪者で、鬼はむしろ被害者であると断罪した小学生が出ていた。「桃太郎」が美談仕立てになったのは、近代、日本が軍事国家として歩んでいくうえで「鬼征伐」の話として教科書に載るようになってからだという。そのエピソードが誠に都合が良かったからだったという。なるほどそうかと興味深かった。

「ももたろう」といえば。

中学の国語の教科書に載っていた松下竜一の「豆腐屋の四季」の一節が思い出される。とうの昔に亡くなった「親友」から、3歳になる「私」の息子宛に突然「ももたろう」の絵本が届く、という泣ける話なのだが、長くなりそうなので、また機会を改めて書きたいと思う。

というわけでウチも協議の結果、豆は撒かずに鬼もウチに居て頂いて、悪魔や邪気から守って頂くことになった。福は内、鬼も内。

 

さて。

癌の主治医との面談に行ってきた。

私の食道下部に巣食っている癌のPET/ CT Scan とUltrasound の検査結果が出揃って、やはりステージIIで、即手術適応との見立て。手術に前後しての抗がん剤や放射線治療はまず不要だとのことで、大学病院(結構有名どころだ)の外科医を紹介された。来週のアポが取れたので、手術についてのコンサルタントを受け、空きがあれば早くて月の終わりくらいには手術になるだろう。たぶん laparoscopic surgery 腹腔鏡手術になるんじゃないだろうか。今どきはガバッと開腹手術まではやらないのかも知れない。身体への負担も最小限で回復も相応にはやく見込めるし、順調にいってくれれば、良い事づくめだ。ともあれ来週外科医と会ってから話を聞こうではないか。

早速職場の上司に連絡してまた病欠を申請する。どうぞどうぞ、モーマンタイ無問題。治療に専念して下さいとのお言葉を賜る。有難い。何て素敵な職場なんだ。

 

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酢飯を作った。Success!

で、恵方巻でも巻こうじゃないですかという算段。ただしあんな太巻きを一気食いするのもシンドイので、恵方を向いて食べるのは梅キュウの細巻きで勘弁してもらいたい。願い事は、食道癌の手術が上手くいって快癒すること。家人共々健康で事故も無く、今年も穏やかに過ごせることとしたい。します。よろしくお願いします。

 

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恵方巻き過ぎ。Success!

 

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あ。この細巻きだけは切らずに恵方巻きとして丸かぶりしました。福は内、鬼も内。Success!