断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

イクラが食べたかっただけなのに

バブー!

雑に鉢に植えた紫蘇がそろそろおしまいだろうという風情になり、ここは手巻き寿司だ。ということになった。前の晩に酢飯を仕込み、仕事帰りに刺身の持ち帰りを近くの日本食レストランにオーダーした。サシミ・デラックスという刺身の盛り合わせと、それから北海道産のウニがあると言うので、コーフンして軍艦巻きを1オーダー2貫、値段も確かめずに注文した。たぶん10ドルくらいだろう。知らんけど。ひと口5ドル。それからイクラ。家人の好物なのでこれも1オーダー2貫、7.5ドルを注文した。…つもりだった。

チャーン!

持ち帰って中身をみると、イクラが無い。代わりに注文していないサーモンの巻き物が入っていた。

サーモンロール。Salmon roll。イクラは Salmon roe サーモンロー。電話の向こうで注文を受けた店員さんが、「Salmon roe」を「Salmon roll」と聞き取ったのである。自分の英語の発音が悪いんだろう。です。ちゃんと確認して「イクラ」と念を押して言えばよかった。

10年前くらいにも、確か旅先のボストンで、持ち帰り寿司をオーダーした時も、「salomn roe」と言ったのに「サーモン丼」が入っていたことがあった。これには参った。2人前の寿司に加えて、ずっしりと重い「サーモン丼」が2人前。食べきれるわけもなく、翌日の朝食に無理矢理食べたのだった。こっ寒いボストンで朝食に食いたくもないサーモン丼。

ハーイ!

20年もアメリカに暮らしていてこれだ。もういい。英語の発音が不味いのは仕方が無い。というかコミュ力が足りない。相手が誤解するかも知れない言い方をしてはまずい。これから「イクラ」を注文するときには「Salmon roe」とは決して言わずに日本語の「イクラ!」で押し通そう。アメリカの日本食レストランなら「イクラ」くらいは通じる。はずだ。または、もう「Salmon eggs!」みたいなインチキ英語のほうが確実に通じると思う。通じるな。こっちのほうが確実に。あ、いや「イクラ」はロシア語だったっけか。知らんけど。

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イクラ

しかし鯛子さんの息子がイクラとは、如何なものか。まーサザエさんの息子とてタラオだからもう如何も何も無いものなのだろうけれども。