断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

第1回ジャガイモ祭り

うっかり4.5キロも買ってしまったジャガイモを消費する記録。

 

dv6.hatenablog.com

 

 

第1回。

きょうはフライドポテトだ。

メリケンは「フレンチフライ」などと言うけれど、極私的にフライドポテトはベルギー発祥説を支持しており、おフランスの食い物では無いと思う。シェー!

かの地ベルギーでは「フリット」と呼ばれている事を静かにリスペクトしたい。

ベルギーといえば、スマホもカーナビも無かったユーロでも無かったむかしに、冷たい秋雨の降る夕暮れに、レンタカーでアントワープ郊外で道に迷って、とりあえず腹が減ったので見つけた店で買って食べた揚げたてのフリットは熱々で滋味深く実に美味かった。兄弟でやっているような小さな店だった。飛び込みの珍妙なアジア人にも親切だった。フリットはわりとフリーダムで、「アメリカン」と、やや小馬鹿にされてる感じがしてならないケチャップや、逆にアメリカでは(何故か)毛嫌いされているマヨネーズを、揚げたてのフリットに追加料金でチョイとかけて貰えたりして、なんともモグモグな味だった。あれは実に美味かった。知らずに国境を越えたオランダの、なんとかダムあたりではフリット屋はあまり見かけなかったのが興味深い。もう20年近く前の話だな。

また別の機会だったけど、5,6年くらい前にベルギー西部のブルージュに行ったときに行ったフリット博物館は酷かった。ダメだあそこは行く価値がない。ブルージュで行くべきはビール醸造所、Zotだ。あすこのビールは世界一だ。

それはさておき。

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Russet potato様御近影。2個で419g。これでも中ぶりから小ぶり、なほう。

皮を剥いて、適当に切って、水にさらして、水気を拭き取り、薄力粉を塗して、油でジャーっと揚げる。地味に二度揚げする。これ大事。

 

 

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はい優勝。

いやまーこの揚げ油とてキャノーラ油だけど、ジャガイモの美味さを追求するのならばヘット(牛脂)なんだろうなと思う。家人が嫌うだろうし、何よりも新鮮なヘットを、揚げものに使うほどまとまった量を手に入れる術がない。

揚げたてを塩で食べる。間違いない。酒がススム君。どっさり揚げたてのフライドポテトが、原価¢60くらい。外食産業はジャガイモで儲けてるね。ポテチなんかもそうだけど。

けどしかし。

ジャガイモの皮を剥いて切って水にさらして水気を拭き取って粉を塗して油で揚げるという手間は、油の処理なども込みでプライスレス。

新しい油で揚げたてのフライドポテトは美味かったからいいんだけど。

ジャガイモ残り4.1キロ。