断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

あと24回の晩飯

癌の患部、のあたりが少しだけ疼くというか痛むというか違和感があるというか、まーなんというか、此処に在るぞ、という主張をしている感じがする。

するものの、それは先月までに23回にもわたって、放射線をズバンズバンと照準を合わせて照射したからかも知れず、何も知らぬが仏、癌があるとも知らずに意識も治療もしなければ、痛みも違和感も疼きも無かったのではあるまいか?とも思える。

まー今更そっちの「だったかも知れない」方面の選択肢に戻る事も出来ないので、これは詮無い話だけれど。

今朝は宿直明けで、ボンヤリ帰宅する。午後には30度を超える予報が出ているので、これはいくぶん涼しい午前中のうちに少しでも運動、というか散歩をして、もう酒を飲んで冷房を入れてヒルネしてしまおうではないか、という基本戦略で家人と合意して、その通りにした。

暑くなってくるし日差しは強いし宿直明けの睡眠不足でボンヤリしてくるし、これは「苦行」の部類に入る散歩なのではないか?と思いながら、それでも7400歩くらいを稼ぎ、もういいでしょうと帰宅。

シャワーで汗を流して、昼間っから飲むビールやウイスキーのソーダ割は実に美味い。ツマミ兼食事は、作り置きの野菜スープや、新玉ねぎとジャガイモにバターを乗せて、レンジでチンしてパルメザンチーズを振りかけた、名もないテキトーな料理や、先週焼いたパンの残り、キャベツのぬか漬け、など。正しくイースト発酵したパンは美味い、間違いない、という意見で家人と合意する。合意の多い日だ。 パンを正しく焼くのは些か面倒な作業ではあるけれど、温め直したパンでもうまいうまいと言いながらワシワシ食べられる事を考えると、費用対効果は良いのだろうと思った。買い込んだメリケン粉もドライイーストも沢山あるので、どうせ暫くはパンばかり焼くことになるだろう。

ガブガブと飲んで気絶するようにヒルネした。

夕方に目が覚めて、また残り物のパスタや豆腐ハンバーグをツマミにして酒を飲んだ。睡眠が足りているので、いくら飲んでも眠くならない。

手術の日程が決まったんですよ〜、と職場の親しい同僚に話すと、あーじゃー当日車で送って行きますよ、という有難いオファー。ウチから手術を受ける病院までは、車で1時間と少しのところ。そして家人は車の運転ができないので。いやいや朝7:30の手術開始に5:30に来いって指示されているし、前の日に近くのホテルにでも泊まりますわー…と返したら、いや今コロナの影響で、ホテルなんか何処も休業中ですよ?と言われてハッとする。そうか、そうなのかー。それは盲点だったなぁ。というわけで、有り難くオファーを受けることにした。職場の同僚ってだけなのに、感謝しかない。

やはり此処は生き延びて、わたくしも誰かの役に立たなければならない。

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