断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

スパゲティは「油そば」だ。

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 オニオングラタンスープ

 

 

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 カルボナーラ胡椒どっさり

 

きょうは仕事に行った。自宅待機じゃなくて出勤しろと言われたからだけれど、いつから私はEssential workerになったのかわからない。Hazard payが出るわけでなし、自宅テレワーク組と給料が同じ、というのも少し納得がいかない。拍手とか感謝の言葉は要らない。割増賃金を出してもらいたい。

それはさておき。

ばかみたいに空いてる道を帰宅して、もう夜なので、家にあるものでささっと食事を作って出す必要に迫られたので、思い付きで二品作った。

あ、家人は過去に二度、包丁で大きく指をえぐって、慌てて医者に連れていく騒動になって以来、料理禁止である。包丁を握ってはいけない種類の人間というのが居る。ひとには向き不向きがあるので仕方がない。

オニオングラタンスープの玉ねぎは、新玉ねぎで、旬で安いし、この季節には積極的に食べたい。たくさん出る水分が美味い。これだけで立派な酒のアテになる。血液サラサラになってコロナにも効くかもしれない。(※個人の意見です。)

それから冷凍庫に長いこと放ったらかしの、フレンチバゲットの切れ端の処分にもうってつけで良い。バターで玉ねぎを炒めることを誰が思いついたのか知らないけれど、これは間優勝が約束される違いのない料理方法で、やや焦がしたほうが美味い、なんてのは、油脂にバターありきの西洋の調理技法の最も優れた点だと思う。植物の油を焦がしても焦げ臭くなるだけだし。

カルボナーラは、人生で作ったのはたぶん2度目。1度めは30年くらい前。東京で1人暮らしをはじめた頃。ネットなど無いから、テレビか何かで観たのを作ってみた気がする。上手くできたのか美味かったのか、さっぱり覚えていない。以来30年も作っていなかったのだから、好みではなかったのは確かだ。それをなぜ30年ぶりに作る気になったのかといえば、冷蔵庫に全て材料があったし、パスタの茹で時間内で手早く作れると思ったからだ。

パスタってのはアレだ。茹で時間内でソースが出来なければ、一族郎党市中引き回しのうえ磔獄門になるかも知れない、くらいの強迫観念をもってして取りかかからなければならない。もたもたしてはいけない料理だ。などと書く端から、ボロネーゼはどうなのか?という突っ込みが入りそうだけれど、あれは肉の産地であるボローニャの話であって、ボロネーゼソースありきで、あーパスタに絡めたりラザーニャにしてもいいね、ということで、パスタがメインの物語ではないのだ。知らんけど。

しかしカルボナーラのベーコンと卵と生クリームとチーズって、冷静に見ると、ぜんぶ脂。のお祭り騒ぎフェスティバルだ。ペペロンチーノもそうだけど、あれだ、これらは西洋の油そばだ。麺は脇役、メインは脂または油を食べるのだ。濃くて美味い。食べながら、「これも酒だよなぁ!」と激しく思った。酒だ!葡萄酒だな。

放射線も抗癌剤も終えて3週間近く経つから、色んな数値が回復しているはずだ。実際体調は良い、週末くらいは酒を飲もうかなという気になっている。それくらい元気だという事でもある。

明日は久しぶりに酒を買いに行こう。