断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

自宅待機の日

最後の抗癌剤の点滴から1週間が経った。

体調は上向きで、倦怠感が酷かった週明けは、正直食事を作るのも億劫で横になって居たかったほどだけれど、確かパンを捏ねて焼いたような記憶がある。

朝起き抜けに、あぁ、かなり楽になったな、と感じたのは昨日だ。抗癌剤の副作用が底を打ったと思いたい。

放射線も月曜に終えているけれど、こちらの副作用はよく分からない。胸のつかえ感と胸焼けが少し。それから声が少し枯れる感じはずっとある。医者に言われた薬は夜寝る前に飲んでいるけれど、本当は1日4回飲めと言われている。あんな不味いものを1日4度も飲めるわけがない。よくもそんなものを作れるものだと思う。薬だからそうなのだろうけれど、香料と人工甘味料はもう少しどうにかなる筈だ。味覚音痴のアメリカ人に合わせてあるのだろう。これは思わぬ罠だった。胸焼けやつかえ感がさほどではないので、自己判断で夜だけにしている。もとよりこれは癌治療に関係ない薬であり、子供のように我慢が出来ないアメリカ人基準で「不快感」を軽減するだけの薬だからだ。しかも1本は保険が効かずに$60もする。要らない。牛乳のほうがよほどマシだ。

体調の記録だった。

この調子なら週明けにはほぼ調子が回復するのではないだろうか。運動や家事をより多く出来るようになるで、よい循環になっていくことだろう。手術前体力を落としてはいけない。

今日は「自宅待機」という勤務命令なので、自宅に大人しく居なければならないらしいのだが、いつでも電話に出られれば良いらしいので、好きに動くことにした。結局電話の1本もかかってこなかった。

朝食は、先日何故だか食べたくなって買っておいたシリアルにアーモンドミルクをかけてムシャムシャ食べた。甘い。こりゃお菓子だ。子供の頃からこんなものを食わされたらそれは味覚音痴にもなろうというものだやっぱり。けれどもそのほうが何でもムシャムシャと食えて、アメリカ人幸せなのかもしれない。知らんけど。

知り合いの研究者がむかし、白人は、舌にある味覚を感じるという「レセプター」の数がアジア人に比較して少なく、味覚が鈍感であるとも推測できるそうである。まぁ味覚は舌だけではなくて、嗅覚も重要だし、本当のところはどうか分からないけれど。

昨日原油が$20を割り込んで、いくら何でも売られて過ぎだと思ったので、ちょいと原油の先物でも買って小銭でも稼いでみようかと思い立って調べたところ、素人が小口で、小銭で売買出来るようなマーケットだからはなかった。失礼しましただった。

変わりにオイルメジャーの1つ、エクソンモービル社の株を買ってみた。

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マーケットが開けた後の値段が$40.46。去年の最高値の半分の値段だ。

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日中ほぼ上がり続けて、終値が$43.21。9%弱の上昇だった。SARS-COV-2の治療薬の臨床試験の数字が良かったらしく、市場は全面高という展開だった。

手堅く利益確定売りをしても良かったけれど、週明けまでそれほど悪い材料は出ないだろうと期待して、保持したままにしておくことにした。

他方、原油先物価格はまた下げて、$18を割ろうかという勢いである。よほど需要がダブついているに違いない。それから、原油はその性質上、保管のコストも大きいというのも影響しているらしい。マーケットも大きいのでお金の動きも大きい。

やっぱりうかつにレバレッジをかけて取り引きするようなものではないと思った。