腫瘍内科医との面談4回目
きょうは午前休を取って、腫瘍内科医(medical oncologist))との面談。
昨年末に食道癌の宣告をうけてから、数えて4回目となる。
余談になるけれど、腫瘍内科医は、きょうは握手をしなかった。
感染症の広がりを懸念していると言っていた。
え。
東アジアの人間との接触を避けてる?かもしれないな。知らんけど。
前回、3回目の面談の際に、PET/CT ScanとUltrasound検査の結果を手に、「食道癌は、固有筋層(Layer 4)までの浸潤(T2)で、リンパ節への転移は認められず(N0)、遠隔転移も認められない(M0)ステージⅡB。化学療法も放射線療法も要らない。切除手術適用である。よかったね。」と言われて、外科医(surgical oncologist)を紹介された。
そして紹介された外科医にアポを取って貰い、どんぶらこドンブラコ、車を運転して、外科医に手術のconsultationに行ったのが先週だった。
外科医との面談では、"Second opinion"として、「過剰な治療(over treatment)になるかもしれないという考え方もあるが、ステージⅡBの食道癌の場合は、術前の放射線&化学治療を勧める。」と言われた。
曰く、ステージⅡの食道癌では、手術前の検査でリンパ節に転移が認められなくても、手術後に見つかるケースが10~20%あり、術後となると、切除して残した食道部分と、引き上げて繋いだ胃の部分への広範囲に放射線を照射することになり、効率も悪いし術後の身体への負担も大きい。化学療法(抗がん剤)も然りで、健康状態の良い術前に、放射線&化学療法で癌を縮小させてから切除するほうが予後も良い。との話だった。
外科医はこの説明に1時間近く時間を取って、具体的な数字や、近年の研究例などをあげ、更に図を描いたりして丁寧に説明してくれた。
(さすが「患者満足度全米ランキング○位」の大学病院だけあるな、と思った。)
そして説明に納得がいった。
帰宅して調べても、食道癌の切除手術前の放射線&化学治療は、アメリカでも日本でも、エビデンスのある標準的な治療法とされていることも分かった。
(もちろん、術前療法をせずに、切除するケースもあり、ケースバイケース、医者の判断や患者の希望もあるのだろう。)
というわけで、一審判決差戻し。
三歩進んで二歩下がる。
でもないけれど。
そして、きょうは先の腫瘍内科医(medical oncologist) に会い、外科医(surgical oncologist)のsecond opinion、術前放射線&化学療法についての話をして、放射線腫瘍医(radiation oncologist)を紹介してもらうという段取りと相成ったわけである。
きょうの腫瘍内科医の説明。
術前療法は、放射線および化学療法を5週間行う。
放射線を月曜から金曜の週5日間5週間、同時進行で週に1回の化学治療(抗がん剤)注射をする。
放射線の照射量は、体重や癌の大きさなどを見て、放射線腫瘍医(radiation oncologist)が決定する。
その5週間の術前療法を終えたら、7~8週間ほど間を開けて落ち着くのを待って、手術となる。
アメリカの医者らしく、Patient first というか、患者の都合を考慮してくれて、放射線治療は朝7時から受けられるようで、そのあとに車を運転して仕事に行けそうだ。
合わせての週1回の抗がん剤の注射は、放射線のあと、1~2時間くらいかかるようで、これは半休を貰えば、大丈夫そうだ。
たぶん。抗がん剤は副作用が出て身体がしんどいようなら休むしかないだろう。
説明を聞くとやはり、放射線照射による胸焼けや食道の不快感や吐き気を癒す薬を処方するから、適宜服用するように、といわれる。
併せて、放射線&化学治療に関しての3時間ほどのクラス、レクチャーがあるので、出席しらた良いと勧められる。
ざっとパンフレットを見たところ、副作用やそれに対する対処の仕方みたいなものだった。
なんだか想像がつくし、ああいう集まりは往往にして、「質問コーナー」が始まると、質問ではなくて自分の主張を喋り続ける輩が出てきてうんざりするから嫌だな。
さらに平日に3時間も取られるのは、今後の治療や手術で休まなければならないことを考えると勿体無い。
Youtubeかなんかで流してないものか?
家人に代わりに出てもらうという手もあるなと思った。
3行くらいにまとめてもらう。
順調にいけば、手術は6月下旬ころになるだろうか。
「癌」と言われて、2ヶ月が過ぎた。
治療の時計がようやく回りだした。