断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

みんな優しい / 杏仁豆腐

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禁酒してるのに、またお酒をいただく。これはカリフォルニアのスパークリングワイン。私の病状を話してある同僚から。早く治してまた好きなお酒を飲んで欲しいと。有り難くいただく。炭酸が好きなので、シャンパンもスパークリングワインも好きですよ。酒を止める最近はずっとハイボールだったけど。

日本のむかしの同級生もLINEをくれる。みんな優しい世界だな。私はこれほど人様に優しくしてこれたことは無いような気がする。と、人生の二度目の拾った命として、人様に優しくしようと思う。がんのサバイバーの人のブログを読むと、何がしたいかというと「人の役に立ちたい」と書いているひとが多い。世界一の富豪、マイクロソフトのビル・ゲイツも、熱心なのは慈善事業だ。究極の立場、もう死んだものと思うとか、ビジネスで成功してしまったある種のひとが行き着くひとつのところは、「人の役に立ちたい」という感覚かもしれない。「老人学」みたいな授業を大学で取ったときも、多くの老いた人々を生かすのひとつの要素は「コミュニティーとの繋がり、ボランティア」という調査結果があったというのを思い出した。さして会話をするわけでもなくても、いつも泳ぎに行くプールで顔を合わせる人とあいさつを交わし、混んでるときはレーンを譲り合い、ハッピーニューイヤーと声をかけるような簡単なことでも、役に立ってるとは言わずとも自分はそのコミュニティーに存在しているのだという認識は精神衛生に悪いはずが無いとおもう。

今朝は晴れて気温1℃。連日氷点下の冷え込みに晒されていると、この1℃というのが「比較的」温かい、とまでは言わないけれどそれほど寒くない、程度にはなる。このまま春が来るってことは無いと思うけれど、日が長くなってきて希望がある。寒さも日が短いのもどうも精神衛生上良くない気がする。

宿直明け帰宅10時。職場から家まで10マイル(16キロ)あるけれど、途中ハイウェイを使って、運良く信号に捕まらなければ、16分で帰宅した記録がある。平均時速60マイル(96キロ)で帰宅して計算になるけど。職場が近くて通勤のストレスが少ないのは良いことだ。郊外に戸建てを買って、朝などはラッシュを避けるために3時間の通勤時間を見込んでる同僚も居るけれど、毎日の通勤の時間とストレスを考えると、ちょっと価値観が違うかなと思う。庭があって肉を焼いたり犬を飼ったり菜園をいじれるのは少しいいなぁと思うけど。もっとも菜園はアメリカでは禁止されてるコミュニティが多い。景観がビンボーったらしくて、近所の不動産の価値が下がるから、らしい。同様に洗濯物を外に干すな、ってのもある。洗濯物を外に干してるのは、乾燥機さえも買えない貧しい家とコミュニティの象徴みたいな感じ。もっとも洗濯物の外干しに限っては、近年エコロジー再生可能エネルギー関係の意識の高い人々が ---たぶん西海岸の辺りかなと思うけれど、やってるというニュースも見たことがある。当地は夏場の短い時期を除いて、乾燥している気候が多いので、あまり洗濯物を外干しして日に当てたいとも思わないけれど。

 

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昼食は、いつだったか日本食料品店の通販で買った「こんにゃくヌードル」2袋。全然期待していなかったけれど、これが結構イケた。別にカロリー制限や減量はしていないけれど、これ2袋に卵をひとつ落として80kcalほどを足したとしても、136kcal。酒を飲んだ後の〆にもってこいなんじゃないかなぁ。居酒屋とか回転寿司なんかで需要がありそうなものだけど…いや酒は止めたんだった。

食後、医者にちょっと質問があって電話するも留守電。コールバックしてくれとメッセージを残す。連絡が来るのは早くて明日だろう。メールも出すけれど、メールはもっと反応が遅い。それから保険会社に医療費のカバー率についての問い合わせ。これも早くて明日だろう。病気自体よりもこういうことで疲れていく。やれやれだ。

すこし午睡。以前なら宿直明けには一刻も早く酒を飲んで夕方プールに間に合う時間ギリギリまで寝る、というルーティンだったけれど、思えばそれは常軌を逸脱していた。アル中の所業だったと思う。大概にして昼くらいまでガブガブ飲んで寝たとして、夕方5時くらいにアルコールが抜けてるわけがないのである。自覚はないけどたぶん飲酒運転だったと思う。食道がん云々以前に、もしかしてとんでもないことになってたのかも知れない。なんて思ったりして。やっぱり俺は1度死んだと思うことにしたほうがよさそうだ。

17時をすぎてもずいぶん明るい。早めにプールに行って泳ぐ。2日ぶりだと身体が軽くて調子が良い。

夕食は豆乳鍋、大豆とひじきの煮物(やっと食べ終える)、南京の炊いたん、生野菜サラダに茹で卵、サバ缶、ペリエ。デザートに杏仁豆腐と洋梨の缶詰。

ペリエなんて普段は飲まない高級炭酸水だけれど、たまにはと思って飲んでみた。やっぱりそれなりの値段がするだけある。美味いし炭酸の泡の細かさが舌に食道に胃に心地良い。某官房長官がお気に入りなのも分かる。あこれはあまり知られていない話かも知れない。ペリエ。もう少し安ければ常飲するのだけれど。 杏仁豆腐はベトナム食材屋で求めたインスタントのミックス。お湯に溶いて固めるやつ。味見した時点で単体だとなんとも風味の薄い掴みどころのない味しかしなかったれど、これを洋梨の缶詰め(ジュース漬け)と合わせたら、驚くほど合って美味かった。さっぱりしてて食後の〆にぴったりだ。よく中華料理店で食後にサービスみたいに少し出てくるやつだ。洋梨の缶詰はたまたまうちにあったやつだけど、これは素晴らしい。杏仁豆腐には缶詰のフルーツならどれも合うと思う。あくまで生の果物ではなくて缶詰ですねこれは。そこが安く出来るしまた素晴らしい。

去年飛行機の中で観た『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』という番組が面白くて、ネットで探してみていたけれど、全部観てしまった。今日は「ブラタモリ」浜名湖のやつを観た。タモリ氏のウナギの頬張り方は正しい。あー食べたいねぇ。