多様性が無いという危うさ
開花直前で寒波に見舞われて蕾が枯れてしまったソメイヨシノ。
ソメイヨシノって、江戸時代に開発されたクローンなんだそうですね。花が咲いても種からは発芽せず、接ぎ木で増やすんだそうです。
つまり、どのソメイヨシノも同じ性質を持っていて、同じ環境ならば同じように一斉に咲くという事でしょうかね。けど種子を残して世代交代しないという事は、環境に適応していかないという事なんでは無いでしょうか。
この冬の当地のように、ずっと暖冬で、ソメイヨシノ3月の初めくらいには開花するという段階で寒波に見舞われてしまうという気候も、時にはなろうってもんです。気候の変動で、夏はもっと暑くなっ冬はもっと厳しくなって行くかも知れません。
そーんな環境に適応するには、暑さ寒さに適応出来た個体が、また一斉には開花せず、一部は早く一部は遅く花を開いて交配して、多様性を持つしか道はないと思うのです。生存戦略としてですね。
そーんなことをつらつら思いながら、昨今の世界的なトレンドであるところの排他的なナショナリズムなんてのは、感覚として正しい事ではないなぁなぁ。終わりの始まりじゃなきゃ良いけどなぁなんて、また暖かくなり出して、ちょっとでも生き残りのソメイヨシノの花は咲かんもんかなぁ、とキョロキョロしながら外出しておる昨今であります。
まーソメイヨシノだけが桜花ではないんですけども。何処かで読んだ話によれば、そんなわけでソメイヨシノは、いづれ絶滅するのだそうです。諸行無常ですなぁ。