断・胃食道亭日乗。旧「宇宙日記。宇宙にはぜんぶある。」

(消防署のほうから来ました。) 食道胃接合部癌→術後肝転移(Stage IV)のヲッさんの暮らし。

大英帝国のEU離脱

知らんがな。

ひとことで言うと、急速な理想に走りすぎたんじゃないですかね。「もう(うちら同士では)戦争をしない」という素敵な理想を掲げて、欧州共通の教科書を作ったり(これ東アジアに置き換えて考えると、いかに凄いことか想像がつきますネ)して。

その理想は素敵だと思うんですが、何せ最貧国のルーマニアあたりと、豊かなドイツや大英帝国あたりでは、賃金格差や社会保障制度が違いすぎて、人の「自由な行き来」というよりは、「ほぼ一方的な流入」ちゅう事態に、自分らの生活、社会保障やら公共サービスなんかが脅かされる、と危機感を持った人が多かったとか。いろんな分析はありましょうけども。辛抱溜まらんかった、ちゅうことでしょうかね?

知らんがな。

今の大英帝国は知りません。

昔も知らないけど、短期の旅行、ロンドンと近郊に1週間くらい、友人を訪ねて行ったことはある。確か1995年。や、もう20年以上前か。

それからアイルランドには2004年かな。これもダブリンに友人がいたので、訪ねた。レンタカーでぐるっとですね、美しくも荒涼とした土地を行きましたよ。イニシュモア島も、かつてのIRAの拠点北アイルランドも良かった。これも10年以上前の事なんだなぁ。通貨はもうユーロだったな。

 

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(アジサイが見頃ですネ)

 

さて。

大英帝国は食事が不味いことで有名?ですが。

美味い不味いは、個人の体験でしか語れないと思うんですが。20年まえのロンドン旅行は、お金もあまりなかったしポンド高だったし、気安そうなパブやファストフードで空腹をしのいだ記憶しかないですね。ゆえに「大英帝国料理は不味い」に一票。けど、「大英帝国料理不味い」伝説は、わたくしみたいにポンド高のかの国に貧しく旅行や留学した人々が、ロクなもの食べず不味いって話を広めてしまったのではないかという仮説も成り立ちますやね。お金も出さずにロクなもの食べてないなら美味いも不味いも無いでしょうと。

他方、大英帝国料理が美味しいというのなら、世界中に何故「イギリス料理店」が無いのだという反論もありましょうけど。

つらつら考えるに、世界各国にある「○○料理」は、大概は本国から出てきた移民が広めていくものであってですね。・・・アメリカのあの生地のぶ厚いパンピザみたいなのね、あれとて貧しいイタリア移民が広めたいう話ですし。産業革命でいち早く近代化し繁栄した大英帝国はんは、移民の流入こそあれ、流出は極めて少なかったと思われ、したがって「大英帝国料理」もこれ世界に広まるチャンスが無かったのかなというのが、私おっさんの持論であります。

少ない例外がインド植民地時代にマラリアの特効薬である解熱剤キニーネを配合したトニックウオーターで作るジントニック(美味いよね)や、上流階級の人々の茶菓子などではないでしょうかね。私もお茶飲むくらいだったらパブでビール飲むクチですので、本国でそれなりの処で茶と菓子を体験したこと無いですよ。高級ホテルで横目でチラッと見たことは何度かありますけどね。三段重ねのケーキスタンドに、サンドイッチとスコーンと、あとはペイストリーみたいなのが乗っかってるやつね。ああいうのをこう、けだるい小腹がすいてきた午後に、自分の所有する広大な農園なんぞを眺めながら、チマチマとシバくんでしょうね。うふふ。

知らんがな。

さてー。

EU離脱をキメた大英帝国はんですが、経済格差のある他のEU諸国からの移民の流入が激減することになるんでしょう。とはいえ、イギリスへの移民の半分は、EU以外の国からという数字もあります。いづれにせよ多様性は小さくなり、短期的にも長期的にも「大英帝国料理」に影響が出るんだろうな、とは思っとります。

元気で、昔に比べれば少しはお金があるうちに、少し腰を据えて食いしん坊旅行に訪れんといかんなぁ、と少し真剣に考えておりまする。当地米国東海岸からならば、6時間くらいのフライトだしね。