「寂しい生活」(稲垣えみ子・著)
「寂しい生活」(稲垣えみ子・著)
一気に読んだ。面白かった。
家人が図書館で借りてきたのを、面白かったし、まだ返却まで余裕があるから、というので読んでみることにした。いやアメリカでもInter library loan という仕組みがありましてね、加盟してる大学の何処かに所蔵があって、貸し出し可ならば、取り寄せてくれるんですよ。しかもタダです。設備費用を払っている学生か職員ならば。日本のAmazon Kindleでも1080円ですからね。
それはさておき。
あーあの朝日新聞(今は退職されているようです)のアフロヘアのひと!
数年前に何かの記事を読んだことがあった。「お櫃」も写真にうつっていた。
これは面白い本ですよ。
東日本大震災をきっかけに、節電をはじめて、
遂には冷蔵庫と決別していくくだり、無くても何とかなるんだなぁ。いざとなればコンビニがある都会での話ではあるにせよ。そして近現代の「所有」することによる不自由さへの問題定義。著者が比較的時間に自由な著述業という生活だからこそ出来る部分もあるんだろうなとは思いますが。
さて、それでもウチで買い物も料理も一手に引き受けてる身としては、たいへんたいへん大いに刺激を受けました。パンパンに食べ物が詰まった冷蔵庫を横目にですね。鍋だって6つも7つもある。私も家人も著者とあまり変わらない年齢。足るを知って、とっくに折り返してしまった人生の残りを、少し考え直そうと思いましたよ。
同じ本を同時期に読んだので、家人とは暫く話題に困ることが無くなりそうであります。ウチで誂えたご飯を食べながら。
お櫃買おうかなぁ。アメリカじゃ売ってなさそうだし、乾燥がひどいので直ぐにヒビが入りそう。
そこまで極端に消費や食生活を変えなくても、家事に関しては家電に従属するのではなく、楽しく面倒なことが出来そうな気がする。今年はなかなかガッツが出なくて、止そうかと思ってた味噌仕込みも、やっぱりやっておこう。空き家が多い冷蔵庫の中の糠床も、もう少し回転させよう。何とか62、3歳くらいで仕事を止めて好きに生きていきたいと思いましたね。